インバウンドマーケティングの導入と実践の方法

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インバウンドマーケティングは将来に自社の顧客になる可能性のある方に向けて有益な情報を発信することで、ファンになってもらい、他社と差異化していくマーケティングプロセスの概念や考え方のことです。提唱したHubSpot社はインバウンドマーケティングのことを「哲学」と呼んでます。

これからの中小企業には徹底的な差異化と発信力が必要です。あなた方がこれから先も「らしく」あるために、従業員を守るために、持続可能な企業になるためにインバウンドマーケティングは役に立ちます。

インバウンドマーケティングに必要なのは、自分が誰で、何を知っていて、誰の役に立てるのか(お客さん)をはっきりと自覚し、言語化すること。言語化できたら発信することです。SEOやライティング、デザイン、広告やランディングページなど、細かい手法はたくさんありますが、これらは効率を高めるためのテクニックであって、本質ではありません。

順番に進めていけば必ずできます。じっくり読んで、実践して、情報発信力を高めてください。

ひとつだけ注意点をお伝えします。組織でインバウンドマーケティングに取り組む場合は、できるだけ複数人(3人以上)で、話し合ってください。経営者とベテランと若手、営業と工場勤務、総務のように様々な職種の人を交えるとより効果が高まります。きっと素晴らしい気づきが手に入ることでしょう。

目次

Why?:なぜ自社は存在しているのか?

「自分(自社)が誰なのか」「何のために存在しているのか」をしっかりと自覚して定義しましょう。なぜやっているのかを理解して、やりたいこととやってることが一致したら、もの凄いパワーが出ます。

社是や経営理念とミッション、ビジョン、バリュー、パーパスやフィロソフィーなどは同義です。これを定めることがスタートです

楽しい時間は短いものです。仕事に誇りが持てればやる気が湧いてきます。

誇りを感じる業務、所属していて胸を張りたくなる会社にするのが経営者の仕事。従業員とひざを突き合わせて話してください。きっと分かり合えます。

営業にも採用にも役立ちますよ。

What?:自分(自社)は何ができるのか?

自社の知っていることややってきたこと、何が得意で、どんな人がいるのか、同業他社とどう違うのかなどを知りましょう。立場によって、社歴によって、職種によって見え方は異なります。それぞれの当たり前に驚くでしょう。

そして、お客さんはどういった状態を手に入れたくて、なぜあなたの商品・サービスを選んでいるのかを知りましょう。商品やサービスを買っているのではなく、果たしてほしい役割、すなわち「ジョブ」を買っているのです。

「古臭い」が「伝統的」だったり、「柔軟」が「行き当たりばったり」と捉え方で良くも悪くもなります。取り巻く環境や現状の業務へのモチベーションで打ち出し方を変えていきましょう。

Who?:誰の役に立てるのか?

自社の存在意義や、知っていること、できることは誰の役に立つのかを言語化します。

万人の役に立つものはありませんし、押し売りしても売れません。喜んで買ってくれる人に対象を絞りましょう

業界、企業、個人を絞り込むのはもちろん、特定の状況下を考えるのもいいと思います。そして、特定の相手を言語化するにはバイヤーペルソナを作成するのが最適です。

「この人に喜んでもらいたい!」と情熱を注げる相手を選びましょう。あなたが提供するのは最高の商品なんですから、好きな相手に売らないともったいないですよ。

Where?:お客さんはどこから来るのか?

お客さんのイメージが固まったら、どこにいるのか、どういったコンテンツが嬉しいのか、どういった表現なら目が止まるのかを想像しましょう。声を掛けてみましょう。四六時中考えて、お客さんから振り向いてもらえるようになりましょう。

お客さんがあなたやあなたの商品を知って、比べて、検討して、購入するといった一連の流れを顧客の旅「バイヤージャーニー」と呼びます。そして、バイヤージャーニーをスムーズに進んでもらうためのナビゲーターになるのがコンテンツ、それをまとめたものがコンテンツリストです。

コンテンツはお客さんに向けたラブレターみたいなものです。お客さんの目に止まらないのは、お客さんが使っている言葉が分かってないか、お客さんにとって難しい内容になってるからか、お客さんのいない場所で発信しているかです。どんどん工夫しましょう。

How?:どうやって評価する?

目標や基準がないと評価ができないですし、目標の高低や大小は状況によって異なります。

Webサイトは組織とすごく似ています。コンテンツのひと固まりが部署みたいなもの。製品情報カテゴリは営業の役割を果たしますよね。すべての部署を売上で評価できないように、すべてのページも同じものさしで評価はできません。それぞれの役割に合った評価をしましょう。

適切な目的(KGI)と適切な目標(KPI)設定がホームページの成長と、担当者のやる気を決めます。

また、評価と改善はセットです。やりっぱなしで評価しないのが最悪ですが、改善しないならば評価する意味はありません。問題点を提示するだけなら、単なる悪口と変わりないです。また、主観的な判断ではなく定量的に判断しましょう。

そのためにWebサイトを客観的に評価できるアクセス解析を強くおすすめしています。Web担当者が実践できるようにかみ砕いて解説しています。ぜひご覧ください。

How?:どうやって伝える?

商品がお客さんの悩みを一番うまく解決できるとしたら、一刻も早く買ってもらうことがお客さんを悩みから解決することになります。とは言っても、「確かにそうだね」と納得して買ってほしいから、できる限り段階を踏んで進めたい。「知って、詳しくなって、選んでもらう」これが営業プロセスって呼ばれるものです。

お客さんと商品が仲良くなるステップと考えてみましょう。言語化できれば新人育成マニュアルにもなるし、管理も楽になります。

一連の流れをパターン化できれば自動化や外注化などができるようになります。

How?:どうやって仲良くなる?

信頼している友人とあまり話したことがない友人が全く逆のことを言ったらどっちを信じるでしょうか。毎日会ってる同僚と、通りすがりの初めましてだったら?

信頼関係を結ぶまで何度も会う(接触する)ことが大切です。何度も会うことで心理的なハードルは下がっていって、自然と信頼関係が結ばれてきます。これを顧客関係管理(CRM:Customer Relationship Management)と呼びます。顧客と書いていますが、見込み客なども含まれます。

何度も接触する手段はこちらから連絡が取れるなら何でも大丈夫です。メルマガ、SNS、LINE、会報誌、フリーペーパーなどがよくある手法です。BtoBならメルマガ、BtoCならLINEが強いです。

How?:どうやって効率を上げる?

ここまでやってきたなら、手が回らないくらいのリードを獲得してるはず。そんな時に役に立つのが「ご用聞き」。相手の熱量を直接確認して測りましょう。これをインサイドセールスと呼びます。

「いい商品があるんですけど興味ありますか?」とストレートに聞いてみましょう。

いい商品なんだから無理に勧める必要なんてありません。しかし、欲しがっているのに勧めないのも失礼にあたります。お客さんにとっても自社にとっても当面の白黒をつけておきましょう。

まとめ:インバウンドマーケティングに取り組もう

自分が誰で、何を知っていて、誰の役に立てるのかをはっきりと自覚しましょう。

自分がやりたいことや得意なることで、好きな人が喜んでくれるなら最高じゃないですか。

あなたの商品が必要な人がいます。知ってもらうために情報を発信しましょう。ブログを書いたり、動画を撮ったり、デザインしたり、表現する方法はたくさんあります。知ってもらいやすくなるためのテクニックもたくさんあります。

ぜひ一歩をふみ出してください。コトウリはあなたの取り組みを心から応援します。

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