適切なKGIとKPIの設定がWebサイトの成長を早める

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「仕事」とひと口に言っても業種や職種、役職の違いによってやってることは違いますよね。同じ営業だったとしても、新規開拓営業とルート営業でやることが変わりますし、インセンティブ(待遇)も違います。

組織には営業やマーケティング、カスタマーサポートなどの顧客と直接接点を持つ部門もあれば、総務・経理・人事のように顧客と直接接点を持たない部門もあります。それぞれのチームプレーによって組織の運営がなされて、成長したり、停滞したりしているわけです。

部門やスタッフを評価する場合は、営業なら売上や粗利益で評価するでしょうし、人事なら離職率や採用目標人数達成率などで評価されるしょう。総務や経理なども売上で判断されたら、たまったものではありません。適切な評価(と報酬)は組織を構成するスタッフのやる気を引き出し、生産性を高め、会社の成長を促します。成長している会社はこのバランスがとても上手く設定されています。

Webサイトは組織の縮図です。成果の出るWebサイトはバランスを考慮して設計されていますし、Webサイトを構成する個別のページ(コンテンツ)においてもそれぞれの評価基準によって、適切に評価され、改善を加えることで生産性を高めています。適切なKPIやKGIの設定が、Webサイトの成長に大きな影響を与えると言っても過言ではありません。

現在の知識はゼロでも大丈夫。この記事を読めば、Webサイトを成長させるためのヒントが手に入ります。

目次

KGI(重要目標達成指標)とは

KGIはKey Goal Indicatorの頭文字を取ったもので、日本語だと重要目標達成指標と呼ばれています。企業サイトだと「月間問い合わせ数」や「見積もり依頼件数」などが、ECサイトだと「売上金額」、「新規獲得件数」などが設定されることが多いです。

Webサイトを運営する(作る)目的がKGI(ゴール)と言えます。「指標」なので、数字で示せる目標にしましょう。「地域で一番のWebサイトにする」などはふんわりしているのでNGです。

KPI(重要業績評価指標)とは

KPIはKey Performance Indicatorの頭文字を取ったもので、日本語だと重要業績評価指標と呼ばれています。企業サイトだと「Webサイトのアクセス数」「問い合わせ率」「商品ページの閲覧数」「問い合わせページへの遷移率」「メルマガ登録件数(登録率)」など、ECサイトだと「アクセス数」「転換率」「カゴ落ち数(率)」「フォロー数(率)」などが多いです。

「KGIに直接的・間接的に影響する数値」のことで、こちらもKGIと同様に「指標」なので、数字で示せる目標にしましょう。「頑張る」などはダメです。

例えば、問い合わせ数だと「訪問者数」×「問い合わせ率」=「問い合わせ数」で計算できますよね。問い合わせ数を増やすには訪問者数を増やすか、問い合わせ率を高めればいいことになります。要因を細分化していって、何を改善すれば効果が高いのか、実施した施策は正解だったのか間違いだったのかなどを評価するのに使います。

KPIはコンテンツの用途や目的に合わせて設定するため、内容も多岐に渡ります。(後述します。)

OKRとの違い

OKRは「Objectives and Key Results」(目標と主要な成果)の頭文字をとったものです。Googleなどが採用していることで有名なこの手法は、日本だとメルカリやココナラなどのスタートアップ企業が取り入れています。

OKRの目的は「企業と従業員が同じ方向に向かって仕事をすること」であり、トップダウン型ではなくボトムアップ型で目標を設定していくことが大きな特徴です。簡単には達成できないような挑戦的な目標を設定して、60~70%の達成で成功と見なすという特徴があります。目標を100%達成すると「目標の設定が低い」と言われるんだから面白いもんです。

KGIは損益分岐点や目標利益などを元に、KPIはKGIを達成するために基準を決めていくため、100%を超えが望ましいので評価基準が異なるものだと覚えておきましょう。

KPIを設定する理由

ひとことで言うなら「KGIを達成するため」なのですが、もう少し具体的に言うならば下記のようなことが理由です。

  1. コンテンツの評価基準を作るため
  2. コンテンツの成果を定量的に表現するため
  3. 成功施策に再現性を持たせるため
  4. 上手くいかなかった理由を知るため

順番に見ていきましょう。

1.コンテンツの評価基準を作るため

オリンピックには、短距離走のように「1位がすごい」といった競技種目もあれば、フィギュアスケートや体操のように「何がすごいか教えてもらわないとよく分からない」採点種目もあります。競技種目は素人目にも分かりやすいので見てても楽しめますが、採点種目は知識がなかったら全然分かりません。Webサイトの評価も採点種目のようなものなので、何がすごくて何がすごくないのか分からないと面白くないわけです。

組織の中にはWebは詳しい人もいれば、詳しくない人もいるでしょう。一部のデジタル関係企業を除けば、詳しくない人の方が多いかと思います。スポーツ観戦は趣味の領域なので、詳しくなくても個人の問題ですが、Webサイトは仕事に直結してくるので、ある程度の知識は付けておく必要があります。

KPIを設定すれば、Webの知識のあるなしに関わらず、「閲覧数が多いとすごい」とか「問い合わせ率が低いからすごくない」といった評価ができるようになります。自社のWebサイトに月間何人が訪れているのか、訪れた人はどのページを見ているのか、興味深く読んでいるコンテンツは何かなどが把握できるようになることが、デジタル化やマーケティングのはじめの一歩だと思います。

2.コンテンツの成果を定量的に表現するため

社内であれば「言ってることがコロコロ変わる」「感覚で話が進む」こと、外部パートナーなら「評価が測定できない」ことに対してストレスを感じることはありませんか。

「閲覧数」「カートに追加ボタンのクリック率」「次ページへの移動率(転換率)」などを施策実施前・実施後や昨年と比較するには対象になる基準と数字が必要です。

3.成功施策に再現性を持たせるため

基準を作って記録を残すことで、成否が判断できます。成功事例を失敗事例と分けてストックしておけば、似たようなキャンペーンを実施する時に役立ちます。また、成功要因や手順がはっきりしていれば、新人でも再現できる可能性が高いです。俗人化させないことで組織のレベルが底上げできますし、ベテランはより高い次元の仕事に取り組むことができます。

事例を勉強会の資料にして知識を深めたり、新人教育用の教材にするなどの展開方法も考えられます。対外的にもコラムやホワイトペーパーなどのコンテンツに加工して発信するネタにできます。価値のある情報はムダなところがありません。

4.上手くいかなかった理由を知るため

成功事例と同様に失敗事例にも価値があります。一般論に比べて興味を持って聞けるため、新人教育に役立ちますし、部署異動した人員に目を通してもらう「転ばぬ先の杖」になることもあります。チャレンジすることはよいことです。よくないのは、上手くいかなかったことを失敗と片付けて、そのままにしておくことです。

失敗したとしても、何が理由だったのかを分析すれば、いい学びになります。元ネタ、コンテンツの内容、出した時代、展開先などの要因を細分化して分析すれば、一部を変更するだけで成功事例になることもあります。

KPIを設定するメリット

  1. 試行錯誤ができる
  2. 打ち合わせがスムーズになる
  3. 生産性が高まる

1.試行錯誤ができる

基準ができれば、コンテンツの成否を測定することができます。成功が定義できれば、成功に向けての仮説を立てたり、努力ができるようになるということです。「昨年から訪問者を2割増やす」ことが成功なのであれば、「昨年に比べてコンテンツを2割増やしてみるのはどうだろうか」「人気のコンテンツに倣ってコンテンツを作ってみてはどうか」などの仮説を立てることができますし、狙った通りの効果が出なかったのであれば、何が原因なのかを考えることができます。

基準がなければ、試行錯誤ができないため、これは大きなメリットです。

2.打ち合わせがスムーズになる

「狙い」や「効果」などを明確かつ定量的に伝えることができるため、会議が散らかることがありません。会議が長引く場合でも、基準がおかしいなどの「そもそも」についての指摘になるので、建設的で有意義な時間になることが多いです。

基準がないと、目線や論点を合わせるための時間が必要になることが多いので、これに比べると大幅な短縮が見込めます。

3.生産性が高まる

試行錯誤をすることで成功事例・失敗事例などのノウハウが貯まっていけば、より少ない思考で成功する可能性の高い施策を思いつくことができますし、打ち合わせの時間を短縮できるため、生産的な時間を増やすことができるようになります。まさに好循環というやつです。

KPIを設定してから生産性が高まるまでにはタイムラグがありますが、KPIを設定しないときっかけが得られないのですから、早めに設定することをおすすめします。

KPI設定の落とし穴(デメリット)

  • 報告に時間がかかる
  • 管理に時間がかかる

KPIは基準を作ったり、試行錯誤するために必要なのであって、仕事を増やすためのものではありません。レポート作成は状況報告よりも改善提案の方に重きをおくべきです。報告や報告を把握するために時間がかかっているようでは本末転倒です。

報告用のフォーマットを統一したり、できるだけ人の手をかけずに状況を確認できるように仕組みを使うことで避けることができます。次の章から詳しく解説します。

KPIを設定するコツ

  1. シンプルなKPIにする
  2. 実務に精通した管理者が設定する
  3. 逐次確認できるようにする
  4. 数字に囚われすぎないようにする
  5. アクセス解析で現在地を確認する

1.シンプルなKPIにする

作り込もうと思ったらいくらでも作り込めるのですが、基準を作るそもそもの理由は「詳しくない人でも分かるようにする」ことなので、誰でもうなづけるようなシンプルなKPIにしましょう。1つのコンテンツに2つ3つくらいだと分かりやすいですし、管理がしやすいと思います。

集客が目的のコンテンツなら、狙ったキーワードの検索順位、閲覧開始数、関連記事(記事内での紹介リンク)のクリック数、セールス目的のコンテンツなら、平均閲覧時間と申し込み率などが挙げられます。(後述してます。)

2.実務に精通した管理者が設定する

「今から世界一を目指してもらいます。」と言われても「無理―」となるように、目標は現実的かつ自分たちに合っていることが大前提になります。細かい調整は後でやるとしても、問い合わせ→アポ→商談→契約といった一連のセールスプロセスに沿った目標設定が必要です。

KPIはマーケティング担当者が設定することが多いと思いますが、経営者の理想ではなく、営業の管理者と相談しながら設定していくことをおすすめします。営業からのオーダー(理想)を知っておくと、自分たちの業務にもハリが出る?かもしれません。

3.逐次確認できるようにする

Googleデータポータル(https://lookerstudio.google.com/overview)で追いかける指標についてのレポート作成を半自動にしてしまいましょう。ベースを作る必要がありますが、一旦作ってしまえばURLを共有するだけでレポートが共有できます。

ユニバーサルアナリティクスからGA4に移行が完了したら、よりGoogleデータポータルの価値は高まるかと思いますので早めに覚えておくと得だと思いますよ。

4.数字に囚われすぎないようにする

SEO施策の場合、中長期で数字の変化を見守りましょう。数字はゆっくり変化しますし、Googleのランキングもゆっくり変化します。短期的な数字の変化に一喜一憂しないことをおすすめします。あくまで大きな方向性が間違っていないか、異常な数字が出ていないかなどを確認していきます。

広告+ランディングページを使った短期施策の場合、例えば、広告文のクリック率を高めるために広告文やアセットを見直した、セールスページのコンバージョン率(CVR)を高めるためにページを改修したなどがあれば、投下した予算またはサンプル数ごとに変化を見ましょう。

5.アクセス解析で現在地を確認する

比較する基準はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析で作りましょう。現在地と目的地の距離が分かれば、いつまでに目的地に行くのか(When)、どうやって行くのか(How)、いくら使って向かうのか(How much)、誰が担当するのか(Whom)などの要件が出せますし、誰を集めて(Who)、何を発信するのか(What)などのやるべきことが見えてきます。

また、計画通りに進んでいるかどうかを定期的に確認するためにもアクセス解析は有効な手段です。アクセス解析がないと迷子になってしまうので、もしWebサイトに埋めてないなら早急に埋め込みましょう。

コンテンツの役割別KPI

  1. 集客コンテンツのKPI
  2. 信頼関係構築コンテンツのKPI
  3. 商品・サービス詳細コンテンツのKPI
  4. セールスコンテンツのKPI

1.集客コンテンツのKPI

集客コンテンツの目的は「検索結果から呼び込むこと」「コンテンツに満足してもらうこと」「自社に好意を抱いてもらうこと(覚えてもらうこと)」「次のページに進んでもらうこと」などがあります。ブログ記事などのコラムページなどが該当します。

そのため、KPIになるのは「閲覧開始数」「平均閲覧時間」「リピート率」「リンククリック数(率)」「直帰率」などがKPIの候補になります。閲覧開始数を増やすためには検索結果で上位を取る必要があるため、狙ったキーワードでの検索結果順位などもKPIになります。

2.信頼関係構築コンテンツのKPI

信頼関係構築コンテンツの目的は「信頼してもらうこと」「選定候補に入れてもらうこと」「商品やサービスに興味を持ってもらうこと」「情報開示があること」「具体的なアクションを取ってもらうこと」などがあります。会社概要や沿革、メディア掲載、取引の流れ、制作実績やお客様の声などの特定のコンテンツが該当します。

そのため、KPIになるのは「平均閲覧時間」「リピート率」「離脱数」「商品・サービスページへの移動数(率)」「資料ページなどへの移動数(率)」「問い合わせなど申し込みページへの移動数(率)」などになります。

3.商品・サービス詳細コンテンツのKPI

商品・サービス詳細コンテンツの目的は「不明点を無くすこと」「欲しくなってもらうこと」「他との差異を理解してもらうこと」「具体的なアクションを取ってもらうこと」などがあります。商品・サービス一覧、各詳細ページや資料ダウンロードページ、ウェビナーなどのコンテンツが該当します。

そのため、KPIになるのは「平均閲覧時間(精読率)」「ダウンロード率」「資料ページなどへの移動数(率)」「問い合わせなど申し込みページへの移動数(率)」などになります。メルマガなどをしているならば、登録フォームなどへの移動数(率)もKPIになるでしょう。

4.セールスコンテンツのKPI

セールスコンテンツの目的は「契約してもらうこと」「当面の白黒をつけること」です。商品ごとのランディングページやメール講座、個別相談会などが該当します。

KPIになるのは「各ページからの流入数(率)」「申し込み数(率)」「アポ数(率)」「商談数(率)」「成約数(率)」です。流入数が足りない場合は、流入元になるページを作成するか、広告を出稿して調整します。

適切なKPIを設定してWebサイトの成果を引き出そう!

KPIを設定する理由やメリット、よくある落とし穴や設定のコツ、コンテンツの種類ごとのKPIなどを紹介してきました。

慣れない内は手間が増えたように感じるかもしれませんが、設定することで多くの気づきが得られます。最初の内は見当違いのことをしてしまって落ち込むこともあるかもしれませんが、試行錯誤していく内にいい塩梅のKPIが設定できるようになります。

あなたのWebサイトの成果を出すために、ぜひKPIを設定してみてください。もし、相談が必要であれば、お気軽にお声がけください。

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