ネタに困らないロングテールキーワードの探し方

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「中小企業はロングテールキーワードに取り組むべき。」「ネタは現場から拾ってくる」と言われても、マーケターは自分でお客さんを担当しているわけではないので、どうやって探せばいいのか困ることがあります。

寄稿を含めて1,000を超える記事を書いた筆者が、普段からやっているネタ集めの15の方法を紹介します。

そもそもロングテールキーワードって何だろう?メリットは?と思ったら、ロングテールキーワードとは?選び方とロングテールSEOのやり方をご参考ください。

目次

ロングテールキーワードを見つける12個の方法

マーケターは部署があっても数人(ひとり)だったり、他の仕事を兼務していることが多いです。
ロングテールキーワードはコンテンツのアイデアなのですから、時間をあまりかけずに見つけたいですよね。
ひとりで見つける方法を7つ、周りと協力して見つける方法を5つ紹介します。

1.Googleサーチコンソールでクエリを見つける

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスからクエリタブをクリックすると、どういったキーワードで検索結果にタイトルが表示されてクリックされたのかが分かります。

サーチコンソール検索クエリ

攻略キーワードが上位のクエリに表示されていれば、「計算通り!」なのですが、記事を書いていると意図せずに様々なキーワードを使うことになります。
そして、意図していないキーワード(クエリ)が評価されて訪問してくれることがあります。

意図せず取り扱っているのに評価が高いクエリは、情報の需要は高いのに取り扱っているサイトが少ないからです。
しっかりした記事を書けば、より多くのアクセスを呼び込めるかもしれません。

参考記事 Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスを使ってアクセスを増やす方法

2.Googleアナリティクスで行動からヒントを得る

「ランディングページ」を見ることで人気のあるページの平均セッション時間(興味深く読んでくれているか)やページ/セッション(次ページへの誘導ができているか)といった行動を見ます。
どのページに移動しているのかを見れば、来てくれた人が欲している情報の種類が分かります。

閲覧数だけではなく、行動に着目して無言の要求を読み取りましょう

表示回数や人気のあるページはGoogleアナリティクスでも確認できる

Googleアナリティクスの「ランディングページ」は「集客」レポート内と「行動」レポート内にあります。
平均セッション時間などを確認できるのは「行動」レポートの「ランディングページ」です。

「集客」レポート内のランディングページはGoogleアナリティクスをSearch Consoleと連携したら表示される項目です。
連携していない場合は表示されないかもしれません。

3.同業が話題にしていることを調べてアイデアをもらう

パッと思いつく同業から3~10社ほどどういったコンテンツを投稿しているのかを観察しましょう。
Google検索、各種SNSのアカウントを横断的に調べます。

共通して取り扱っているテーマがあれば、リストにしておきましょう。
自社ならどういった切り口になるのか?を考えて、独自性が出せるなら投稿するべきです。

投稿方法にも着目しよう

各メディアの特徴に合わせて投稿するコンテンツのネタ自体を変えているとか、同じコンテンツでコンテンツの魅せ方を変えているとか、まったく同じコンテンツを投稿しているなどの違いが見えてくるでしょう。

理想にしたい同業や目標にできそうな同業を見つけて、運営の指針にするのをおすすめします。
3か月~1年間のコンテンツの投稿頻度や投稿した内容を分析してみましょう。

4.自分の検索履歴から発想を転換させる

「昨日何を検索したのかを明確に覚えていますか?」

検索履歴

たぶん答えられる方はほとんどいないと思います。

意識せずに「検索」していますし、検索行動は願望そのものだからです。
自分の履歴でもどういった思考プロセスでこうなったのかが不思議になるので、行き詰まった時に見ると発想を転換させるヒントになります。

Googleクロームで検索履歴を見る方法

アプリ一覧から検索アプリをクリック
アプリ一覧から検索アプリをクリック

検索画面に切り替えます。

検索画面に切り替わるので右下の設定から検索履歴をクリック
検索画面に切り替わるので右下の設定から検索履歴をクリック

検索履歴をクリックすると、キーワードの履歴を見ることができます。

ドメインについて調べていたと思ったら、夕飯の献立を調べていたり、新刊を調べていたりと、前後のつながりがないこともあります。
「こんなこと調べたっけ?」と思うこともあると思いますが、自分の無意識が客観視できるのでとても面白いですよ。

右上の設定から表示される履歴は閲覧履歴
右上の設定から表示される履歴は閲覧履歴

右上の設定ボタンをクリックすると表示される「履歴」で閲覧できるのは、アクセスしたサイト(行動履歴)なので注意してください。

5.infoメールやカスタマーサポート宛の問い合わせからヒントを見つける

問い合わせメールにはお客さんの本音が現れます。

定型文で回答するような問い合わせが届くならばコンテンツ不足ということが分かりますし、要望やクレームが届いたなら優先的に取り組むべきキーワードが分かります。
感謝のメールやコメントが届いたら、一週間はいい気分で仕事に取り組めます。

順番に対応していけば、自然とロングテールキーワードを取り扱うようになるのでおすすめです。(FAQなどがやりやすいです。)

「時には嫌な気分になるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、マーケターにとって一番よくないのは反応がないこと
私は反応があるなら感謝のメールでもクレームでも歓迎です。

6.日報・週報からエピソードを見つける

紙を使っているところもあれば、WordやExcelなどのドキュメントファイルで作成しているところ、クラウドサービスを使ってるところもあるでしょう。

形式によって書き方が変わるものの、トップセールスマンや炎上請負人の日報を読むとレアなケースを対応していることが多く、ロングテールキーワードを見つけるヒントになります。
基準が掴めてない場合は、新人の日報を読んで基準を作っておきましょう。

日報を読んで分からない部分や気になる部分があったら、「この前こんなことがあったみたいなんだけど…」と直接インタビューしましょう。

7.社内共有ファイルからニーズの変遷を見つける

パンフレットやチラシ、営業資料はお客さんのニーズの変遷をデザインしたものです。
変化を見ることで、その当時お客さんが持っていた疑問や有効なアピールポイントを逆引きすることができます。

業界にもよりますが、5年前の訴求ポイントとまったく変わっている会社があったり、10年前から同様の会社もありますし、毎年少しずつ変わっていく会社もあるので非常に面白いです。

パンフレットは変化がゆっくりですが、営業資料はお客さんのニーズに敏感に対応しているので、特に参考になると思います。

制作者が特定できるなら、「なぜ変更を加えたのか?」などを聞けば、示唆に富んだ答えが返ってくるでしょう。

8.同僚との雑談からヒントを見つける

マーケターは様々なデーターから推測できますが、ある程度まとまった量がないと知ることすらできません。
営業やカスタマーサポートと積極的に雑談しましょう。

  • 「最近出会ったお客さんと話したことは?」
  • 「最近受けたクレームは?」

といった杓子定規なインタビューで出てくる場合はこれでいいですし、思ったようなコメントが返ってこないなら、

  • 「普段と毛色の違う質問を受けた経験は?」
  • 「最近お客さんに聞かれて詰まった質問は?」

といったような具体的に尋ねましょう。

回答だけではなくエピソードをきちんと聞きましょう。
まるっと話してもらえれば、背景なども分かるので厚みのあるストーリーが書けるようになります。

9.会議を上手く使って見つける

「売上ェー!」というゴリゴリの営業会社じゃなければ、どうやってキャンペーンを成功させるか?などが議題になると思います。

せっかく人数が集まっているのですから、

  • 「このキャンペーンに興味を持つ人はどういった疑問を抱くだろうか?」
  • 「どういった行動を取るだろうか?」

といったことについて5~10分程度ブレストをしてみるのがよいでしょう。

10.取引先(メーカーなど)に質問して見つける

お客さんに質問された時に「メーカーに確認します」と言ったことがあれば、キーワード発見チャンス、レアケースならロングテールキーワード発見チャンスです。

マーケターは営業に比べるとお客さんに近い知識量のことが多いです。
知らないことや分からないことがあるのは、恥ずかしいことではなく、消費者に近い視点で疑問が抱けるよい機会です。
知らないままにしとくのは恥ずかしいので、疑問をメモしたら早めに追いつきましょう。

お客さんから届いた質問や、商品や仕様書を見て疑問に思ったことを質問して詳しくなりましょう。
また、メーカーが商品の勉強会を開催してくれることもあるので、積極的に参加して講師に質問しましょう。

キーワードが見つかってもコンテンツを生み出すには専門知識が必要です
知識量が増えれば視野も広がりますし、メーカーからも熱心な人だと思ってもらえて優先的に情報を届けてくれるようになります。

11.同業種との情報交換からヒントを見つける

同じ業界でも、客層や慣習が違えば、ものごとの捉え方が変わります。
広告代理店様、マーケティング会社様、制作会社様、デザイン会社様、印刷会社様などと協業させていただくのですが、制作についての考え方やWebについての考え方が全然違います。

考え方が違うので普段使っている言葉やクライアントへ投げかける言葉も異なります。
結果的に彼らが検索するキーワード、彼らのクライアントが検索するキーワードが変わってきます。

様々な会社とやり取りしている内に自分の視野が広がって発想が豊かになります。
さらに、引き出しが増えてレベルアップもできるので、積極的に同業とつながりを持つことをおすすめします。

メーカーや業界団体が主催しているFaebookグループなどに所属したり、業界団体の会員になってセミナーなどに参加して、気が合う相手を見つけるのがいいでしょう。

12.異業種との情報交換からヒントを見つける

共通点がなければ話すこともないので、マーケティングの勉強会やECサイト運営テクニックなどの同じトピックについて興味がある方と情報交換するのも、いい刺激がもらえます。

これまではセミナーなどに参加→懇親会で盛り上がる→仲良くなるというのがこれまでのパターンでしたが、オンラインセミナーが中心になってくると難しくなりそうです。

こちらは興味のあるトピックをSNSで調べて投稿している人とやり取りするか、共感できるオピニオンリーダーが運営しているオンラインサロンなどに参加するのが手軽かと思います。

ロングテールキーワードがどんどん貯まる習慣

キーワードが直接見つかる方法やヒントがもらえる間接的な方法などを12個紹介してきました。
ここからはヒントというよりは、やってると得する行動を紹介します。

  • 仕事中でも意図的にリラックスする時間を作る
  • メモは紙でもスマホでもOK
  • 吸い上げる仕組みを用意する

仕事中でも意図的にリラックスする時間を作る

アイデアを出そうと真剣に悩んで「出ない!」となって帰宅、寝る前に閃いた!なんてことはありませんか?

集中して取り組んでいると出てこないのに、仕事から離れた時にいとも簡単に思いつくことがよくあります。
意図的に仕事から離れる状況を作り出すことで効率よくアイデアを生み出すようにしています。

私は90~120分くらいのスパンで5~10分の休憩を入れるようにしています。
以前はタバコ休憩でしたが、卒煙してからはコーヒーや紅茶を楽しむようになりました。

メモは紙でもスマホでもOK

何か気づいたことがあればメモしておきましょう。

「記憶力に自信があるからメモしない!」という人もいますが、個人の能力云々よりも、脳のメカニズムは1日経てば8割忘れるようになっています。
メモしてさっさと忘れましょう

メモは紙派とスマホ派が議論することがありますが、自分のやりたい方でやればいいんです。
どうせ後でまとめるんですから。

まとめる時はマインドマップとエクセルを使うのがおすすめです。
アイデア案や個別の攻略キーワードはエクセルで管理して、サイト設計などの全体像を見る時はマインドマップを使うようにしています。

情報が集まる仕組みを用意する

社内掲示板・共有ファイルなどを用意して、自由に書き込んでもらいましょう。

風土が根付くまでが大変なので、数人のスタッフに依頼して積極的に協力してもらいましょう。
人が集まる内に参加人数が増えて、情報が集まって便利だと認識されると一気に広がります。
たき火みたいなもんですね。

Googleスプレッドシートを全員で共有して目安箱のような使い方にしてもいいと思います。
スタッフ同士で回答するなどのコミュニケーションが生まれたら、少し離れて見守る体制に入りましょう。

ロングテールキーワードを見つけてコンテンツの作成を楽しもう

ロングテールキーワードに取り組むと

  • ライバルが少なくて検索結果の上位に表示されることが多い
  • 的を射たコンテンツになるから感謝される
  • 思った以上に閲覧数が伸びる

といったようなメリットがありますよ。

成果やレスポンスが生まれやすいので、モチベーションが保ちやすいですし、実益も出やすいです。
現場から拾ってきた固有の悩みや特定の事案に対応しているなら、キーワードプランナーなどで表示されないワードでも確実に需要があります。

紹介した方法のどれかがお役に立てれば幸いです。

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