会社のブログがすらすら書ける構成案のつくりかた

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「仕事だから」「コンテンツマーケティングに取り組むために」と意気込んでパソコンの前に座ると頭が真っ白。
手が止まってしまった後は、「どうやって書いているんだろう?」と他のブログやサイトが気になって、調べている内に時間が経ってるなんてことはありませんか?

手が止まってしまう理由は「構成案がないから」です。

  • 構成案があれば、すらすら書けるので手が止まることはありません
  • 構成案があれば、作成時間は短くなるのに、コンテンツの質が高まります
  • 構成案があれば、再現性のある成功ノウハウが手に入ります

構成案とは何なのか、メリットやデメリット、どうやって作るのか、どうやって使うのかについてを詳しく解説します。

目次

構成案とは?

構成案は記事の全体像が把握できる設計図です。
料理でいうレシピ、小説でいうプロット、映像作品の絵コンテのようなものです。

構成案をつくるメリット

  • 書くスピードが早くなる
  • 内容がブレない
  • 読者にとって読みやすい
  • 後で評価しやすい

書くスピードが早くなる

リストにある材料を集めて、手順に従うので悩む時間が物理的になくなります

書く内容は自分の専門分野ですから構成案の中身を作るのに悩む時間はないでしょうし、参照データもささっと見つかるでしょう。構成案だけ作っておけば、後は作業になります。

タイピングにかかる時間だけを計算すればいいので、時間管理しやすくなるのもメリットです。

内容がブレない

アドリブで書いていると、言いたいことが増えてきて脱線したり、冒頭で主張していたことと結論で主張していることが変わっていることがあったりします。

構成案があれば大きな流れが決まっています。だから、脱線することがありません

地図とコンパスなしで目的地にたどり着くことができるのは、よっぽど慣れた人かセンスに恵まれた人だけです。

読者にとって読みやすい

読者がどんな人なのかを掘り下げてから、読者との会話を元に構成案をつくるので、流れが自然で読みやすいです。

すっと入ってくる上にアクセントもつけれるので、質の高い記事が作れるようになります
目指す記事は下記のような流れです。

検索してブログに出会って解決はじめの一歩が入ってあって感動するというカスタマージャーニー
読者が感動するコンテンツに出会った時の一連の流れ

慣れたらメモ書き程度でもいいですが、最初の内は構成案を作ることに全力を注ぐことをおすすめします。

職種に合った攻略キーワードリスト(記事のテーマ)を準備しておけば、素案は10分程度で作ることができるようになります。

後で評価しやすい

記事の評価は読者がするものなので、人気が出る記事もあれば出ない記事もあります。

作り方が決まっておらず、作り手もスタッフの当番制でやってるならば「センス」や「運」というあやふやなもので表現されてしまうかもしれません。

ただ、一定の方法で作っている構成案があれば、評価された記事と評価されなかった記事の比較を短時間で実施できます

評価された記事の共通点を探して今後の構成案に活かせるヒントが見つかりますし、評価の高いライターが見つかったらコツを伝授してもらって底上げを図ることができます。

構成案をつくるデメリットは?

慣れるまでが面倒です。

いくら効率的なやり方と言っても、最初の内は慣れないやり方です。
数学でいうところの「公式」、武道でいうところの「型」、ビジネスでいうところの「フレームワーク」みたいなものです。

最初はめんどくさく感じたり、回り道のように感じるかもしれませんが、一度試してみてください。
私は同じくらいの文字数の記事を構成案ありとなしで書いた時に、構成案ありにかかった時間が1/3程度だったのに評価が高かった(検索ボリュームは同じくらいです)ので、以降は構成案を作ってから書くことが習慣になっています。

では、実際に構成案の作り方をご紹介します。
ポイントは全部で5つ、順番に見ていきましょう。

構成案をつくる5つのポイント

  1. 想定ターゲット
  2. 攻略キーワード(テーマ)
  3. 記事のゴール
  4. 見出しのリスト
  5. CTA

単語だけだとピンとこないですよね。

文章にしてみましょう。

  1. 読者(想定ターゲット)は
  2. なんでこのキーワードを調べたのか?(検索意図)
  3. 記事を読んでどうなってほしいのか?(記事のゴール)
  4. ゴールに至るには何を伝えればいいのか?(見出しのリスト)
  5. 読んだ後に期待する行動は?(CTA)

これだと、ちょっとイメージが湧きませんか?

キーワード(検索意図)とブログ記事、製品やサービスとの関係図を見ておきましょう。

キーワード、ブログ記事、お客さんと製品サービスの関係図
読者は検索した時点では、自分の抱いている潜在的な悩み・願望には気づいていない

攻略キーワードに関連する製品・サービスと製品・サービスへのニーズがある読者の表面的な疑問に答えるだけではなく、潜在的な悩みや願望へのヒントや勇気を持ってもらえるような構成を組みます。

ブログ記事を読めば表面的な疑問を解決できる。でも、製品やサービスを使えば、簡単で便利に解決できる。もしかしたら、潜在的な悩みや願望まで解決できるかも!?と思える構成がベストです。

「役に立つ情報をシェアする」「特定の状況にいる人を応援する」という純粋な目的で始めているブログや、成功しているブログにとっては当たり前のことかもしれません。しかし、集客できてないブログや、なんとなく始めた企業ブログでは、この部分がおざなりになっていることが多いです。これは全体像を考えずに部分的な仕事をしているからです。

全体像を把握した上で、構成案を作っていきましょう。

構成案の素案は9つの質問に答えれば完成します。

構成案をつくるための9つの質問

前半の3つの質問で読者を決めて、後半の6つの質問で構成案の素案を一気に作ります。

  1. 攻略キーワードはなんですか?
  2. このキーワードを調べた人はどんなことで悩んでますか?
  3. なぜ悩んでいるのでしょうか?

読者はできるだけキャラクターを細かく設定して、好感が持てる人物像にします。(本記事はコンテンツマーケティングに取り組もうとしている鈴木工務店の3代目社長鈴木さん(35歳)、サッカーを大学までやっていて現在も草サッカーしてる)

質問回答
1.攻略キーワードWeb集客
2.お悩み(知りたいこと)ホームページを作ったのに問い合わせがこない
3.悩みの理由(潜在的なこと)大手からの下請けがメインだったが直接取引を増やしていきたいと思っている
鈴木さんがweb集客というキーワードを調べた理由

記事によってはターゲットと呼んだり、ペルソナって呼んだりしています。

実際にいる人を想像してもいいのですが、必ず好感を持ってる人にしておきましょう。
あんまり好きじゃないタイプを想像してしまうと、「この人のために頑張りたい!」と思えなくなってしまっていい記事が書けなくなってしまいます。

以後は設定した人物(鈴木さん)と会話していきます。

「なぜ鈴木さんは悩んでいるのか?」という検索意図を考慮しながら会話をします。

  1. 鈴木さんはキーワードについて何が知りたいと言っていますか?
  2. 意味やメリット・デメリット、方法などの基本的なことをお伝えした時に言われたセリフはなんでした?
  3. 鈴木さんは解決方法を知ることで、どういったことを実現したいと思ってますか?
  4. 鈴木さんが行動しないのはなぜですか?
  5. 鈴木さんにおすすめしたら喜ばれそうな製品・サービスはありますか?
  6. 製品・サービスがまだ早いなら、喜んでくれそうな情報やプレゼントはありますか?

会話によって生まれたセリフやアイデアを箇条書きで書いておきます。これが記事の中身やアクセントになります。

質問回答
4.キーワードについて知りたいことコストをかけずに集客する方法が知りたい、SEOってのがあるらしいね。
5.お伝えした時に言われたセリフめんどくさそう。そんなに大変なの?
6.実現したいことホームページから安定した問い合わせを獲得すること
7.行動しなかった理由情報が多すぎて何から始めればいいか分からなかった
8.マッチしそうなサービスホームページ活用支援
9.代替物コトウリのブログやセルフチェックシート

構成案の5つのポイントに当てはめると「web集客」というキーワードで調べた(2.攻略キーワード)鈴木さん(1.想定ターゲット)にコンテンツマーケティングに取り組んでほしい(3.記事のゴール)。そのために必要な情報を洗い出して見出しを作り(4.見出しのリスト)、あわよくばホームページ活用支援へ申し込んでほしい(5.CTA)となります。

記事を書く目的は鈴木さんから「詳しいねー」「頼りになるねー」と言ってもらうこと(喜んでもらうこと)。
製品・サービスまたは、喜んでくれそうな情報やプレゼントがCTAになります。

見出しのリストが構成案です。これを元にブログ記事を書いていきましょう。

構成案を使ってブログ記事を書く

見出しのリストを元に構成案を仕上げていきます。もし、ひとつのセクションが膨らむ場合は、記事を分けてもいいかもしれません。

  1. ライバルの見出しを見る
  2. 構成案に抜け漏れを追加する
  3. 構成案の中身を書く
  4. 順番を入れ替える
  5. SEOを施す
  6. タイトルと説明文をつくる
  7. 序文をつくる

という順番です。

1.ライバルの見出しを見る

鈴木さんとの会話で素案ができたものの、どうしても抜け漏れが出ます。さらに書き手が専門家の場合、「読み手はこれくらい分かるだろう」という部分がズレていることがあります。(無意識に専門用語を使っていたり、前提知識をすっ飛ばしているなど)

かみ合わない部分を補うために、カンニングします。カンニング先は現在のGoogleランキングです。

現在のGoogleトップ10は相当マイナーなワードではない限り、SEOを意識して作られています。ランキングの上位はユーザーからもGoogleからも評価されて現在の位置にいます。まさに模範解答みたいなものです。

実際に調べてもいいのですが、ツールを使った方が早いです。ラッコキーワードというツールを使って見出しを抽出します。

ラッコキーワードで見出しを抽出する
ラッコキーワードの見出し抽出画面

キーワードを検索して、左側にある「見出し抽出」をクリックするとトップ10の見出しが表示されます。

自分が作った構成案の見出しリストを比べて明らかな抜け漏れがないかを確認します。

最初からカンニングした方がいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、すでに上位にいる記事とまったく同じ見出しで後発が勝つのはめちゃくちゃ難しいですし、まったく一緒なら存在意義がないですよね。文章の流れに無理が出ないように参考程度にしましょう。

私は書く前に見ると、読者との会話内容にかなり影響を受けてしまうので、必ず自分なりの見出しを作ってからにしています。

見出しを作る前に見る場合でも、さらっと流して明らかに抜けてる項目を探すくらいにしています。

2.構成案に抜け漏れを追加する

明らかな抜けや漏れがあったら追加します。

キーワード+意味、定義、メリット、デメリット、〇〇との違い、料金、費用、やり方、方法、やってはいけない、落とし穴、コツ、ポイント、成功事例、失敗事例などの基本的な項目が抜けてたらライバルにとって致命的なマイナスポイントになります。

基本的な項目以外は論理や流れが破綻しないなら前向きに組み込むことを検討します。
もっとも大事なのは最初に設定した「この文章を読んでどうなってほしいか」からブレないことです。
「話が長いよ」とうんざりされないか、自分のオリジナリティが保たれているかを意識しましょう。

ブログ記事は印刷するわけではないので、修正や更新が簡単にできます。
完璧にするために長時間悩むくらいならとりあえず公開して、評価を見ながら追記したり修正することをおすすめします。

3.構成案の中身を書く

何が知りたい?のリストの多くは鈴木さんからの質問(ロングテールキーワードってどういうこと?)になっています。
あなたの専門分野なので、鈴木さんに分かりやすい表現で説明していきましょう。

たとえ話をする時に鈴木さんが仕事上で付き合いのある大工さんや内装屋さんを使った表現をしたり、趣味のサッカーを使って説明することで鈴木さんにとって最高のコンテンツになります。

見出しの順番通りに書くのではなく、書きやすい見出しから書いていくことをおすすめします。

特定の見出しで書くのに詰まったら、後回しにするか詰まった見出しの中身を書けるスタッフに頼んで対応します。
営業やカスタマーサポートに頼む時もアンケート形式で頼んだら割と手伝ってくれますよ。

あんまり偏らせたら分かりにくくなるのでは?と思うかもしれませんが、不思議なもので不特定多数に書くよりも特定の人に向けて書いた方が共感が得られます。
自分に語り掛けられるよりも、対談を傍から見るのが好きな人もいるのでその感覚に近いのかなと思います。

4.順番を入れ替える

見出しの中身がすべて埋まったら、見出し+詳細をひとつのブロックとして読みやすい順番で並べ替えます。
記事内の情報の濃度が下にいけばいくほど濃くなっていくように作れたら理想的です。

記事内で情報の濃度を下にいけばいくほど濃くするイメージ図

記事の文章が3,000字よりも長くなってきたら、文章にアクセントないと飽きてしまいます。

そこで活躍するのが、鈴木さんとの会話の中で出てきた「へー、でも〇〇はどうなん?」といったツッコミや「めんどくさそう」といった弱音です。

読者の声(思わず漏れる本音)をうまく使いましょう。

ネギマ

ふきだしでツッコミをいれてみたり

囲み文字で情報の見せ方に違いをつけたり

画像や動画で区切ったり、おすすめ記事の紹介をしたりするのもいいですね。

5.SEOを施す

見出しの中身が埋まってブロックの入れ替えが済んだら、質問形式の見出しをGoogle検索に引っかかりやすくなる形式に切り替えます。

見出しや文章内に不自然にならない程度にキーワードを含めたり、類義語を使って範囲を広げたり、共起語に置き換えれる言葉は置き換えて検索結果に引っかかるポイントを増やします

見出しにキーワードを含めるのは必須ですが、文章内のSEOはできる範囲で構いません。

不自然に詰め込むよりも、読みやすさ重視で書いた記事の方が評価が上がってます。きっとUX(ユーザー体験)を大事にしているのでしょう。

6.タイトルと説明文をつくる

記事の中身ができたら、記事の内容を35文字以内で表現してタイトルをつけます。

タイトルを見ただけで鈴木さんが「面白そう」と思うようなタイトルにします。
説明文はタイトルの内容を補って、続きが読みたくなるように160文字以内で書きます。

本でいうならタイトルはタイトル、表紙がアイキャッチ画像、説明文は帯紙みたいなものです。
タイトルは攻略キーワードを前半に含めて、説明文には共起語を入れると検索に引っかかるポイントが増えます。

また、ライバルの記事と明確に差別化できるならタイトルや説明文で違いを出してもいいかもしれません。
もちろん、タイトル詐欺は厳禁です。

7.序文をつくる

記事の中身、タイトル、説明文ができたら、最後に序文をつくりましょう。

序文はタイトル、説明文から目次までの橋渡しをする「いらっしゃいませ」の部分です。
ここで「いい感じ」と思ってもらえるように鈴木さんの抱いている悩みに共感しましょう。

気づいていない潜在的な悩みや願望に言及すれば、占い師やマジシャンをすごいと思うように興味を持って話を聞いてくれる可能性が高まります。

構成案をつくって再現性のある成功をしよう

  • 書くスピードが早くなる
  • 内容がブレない
  • 読者にとって読みやすい
  • 後で評価しやすい

といった多くのメリットがある構成案の作成。

手が止まることからさよならできますし、作れば作るほどノウハウが貯まっていくので再現性のある取り組みができます
最初は面倒に感じるかもしれませんが、やってるうちにスポーツ前の準備運動やストレッチ、食事後の歯みがきのような習慣になりますよ。

ご紹介したのはコトウリのやり方なので、すべてが当てはまるとは思っていません。
ご自身の型を持っていない方や一部でも参考になる部分があれば取り入れてみてください。

また、記事単体ではなく、複数記事を使ったチームプレー、CTAやメール配信システムなどのブログ機能以外を使って潜在的な悩みや願望に答える方法もあります。
簡単に紹介しておきます。

複数の記事で潜在的な悩みや願望に答える

潜在的な願望に答えようとひとつの記事であれもこれもと詰め込んだら、論理が破綻してしまうこともあります。
その場合は今書いている記事は検索意図を満たすために全力を尽くして、次のステップについての記事を書きましょう。

記事の濃度を濃くしていく様子を示した図

記事数が増えるので良質な記事を作れるならSEOにも強くなりますし、ブログを読んでくれている人が自然な流れでステップを進んでいってくれます。

ただし、更新時間が確保できることが前提になります。

もし、更新時間が確保できない場合は、CTAをうまく使って潜在的な願望に答えましょう。

CTAを使って潜在的な悩みや願望に答える

ブログ記事(カテゴリー)ごとにプラスアルファやサプライズのコンテンツを作ってプレゼントします。

レポートやガイドブックなどの手元に置いておける資料や、すぐに使えるチェックリストをプラスアルファとしてプレゼントして、1~3日後にサプライズとしてより詳しい情報や質の高いコンテンツを提供することで、あなたの印象はより強くなり、ライバルと一線を画すことができるようになります。

コンテンツプラスアルファサプライズの例

コンテンツは現在使用しているヒアリングシートをチェックリストへ加工したり、営業資料をガイドブックへ加工するなど、既存のコンテンツを流用して作るため、記事を量産するよりも短時間で構築できるのが特長です。

あまり更新時間が取れない方におすすめの方法です。

コトウリの伴走型運用サービス

記事の完成度を高めるのが構成案なら、サイト全体の完成度を高めるのがサイト構成(サイト設計)です。
どのくらいの時間とお金をかけられるか、かけるつもりがあるのかによって組み込むシステムや運用方針が変わります。

コトウリは様々な事情やご要望を持っている方のWebサイト運用やオンラインショップの運用のお手伝いをしています。
記事やLPの構成案を代行して作成したり、ブログ記事のチェックや編集もしています。

更新時間が作れる方も、あまり作れない方も、コンテンツが豊富にある方も、あまりない方も、BtoBもBtoCも、業種に関わらずやり方はあります

もし、自社にとって最適な方法は何?と気になった方はお気軽にご相談ください。
あなたにとって何が最善なのかを一緒に考えていきましょう

ホームページを上手く活用したい
中小企業経営者、Web・広報・マーケティング担当者様へ

記事下CTA用サムネイル

コトウリは「将来的には自社で取り組みたいけど、現在はスキルやノウハウが足りない」方をサポートしています。お気軽にご相談ください。

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