ホームページのアクセスを増やしても売上が増えない理由

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コンテンツマーケティングに取り組んだり、広告を出したり、SEOコンサルタントに助言をもらったりしてアクセス数を増やしたものの、売上が増えないなんてことはありませんか?

コストをかけたのに成果につながらないと、マーケターにとっては評価に影響が出てきますし、マーケティングを学び始めた方にとっては「自分の取り組みが間違ってたんじゃないか?」と不安になってしまいます。

成果につながらない理由の大半は、来てくれた人の理由(アクセスの質)とWebサイトの目的(コンバージョン)が合っていないからです。

情報収集しているのに、猛烈に売り込んでくる営業がいたらドン引きしますし、友だちと遊びに来てるのにナンパされたらうっとうしいですよね。「そんなつもりでWebサイトに来たわけじゃない」と言われてしまうわけです。

このミスマッチはコンテンツを作る前の戦略が固まっていなかったり、ブレていることが原因なのですが、途中からでも修正可能です。

この記事を読むと

  • コンスタントに注文を獲得するために必要なアクセス数が分かる
  • 成果につながりやすいコンテンツの考え方
  • 集まったアクセスを有効利用する方法

という3つのポイントが分かります。
ぜひポイントを押さえてあなたのWeb戦略の役に立ててください。

目次

毎月コンスタントに新規客を獲得するために必要なアクセス数は?

こういった質問を受けた時は「1日100ユーザー、月間で3,000ユーザーを集めることを目標にしましょう」とお伝えしています。

一足飛ばしで見てしまうと分かりにくいのですが、アクセスから契約までには以下のような流れを取ります。

STEP
認知~アクセス

広告(オン・オフライン)、PR、SEO、メルマガ、SNSなどで知ってもらってサイトに呼び込みます。
新商品・新サービスのように世にはじめて出す場合や、知名度のない会社が集客しようと思ったら、お金を払って広告を出すことになります。ターゲットが聞いたら思わず振り向いてしまうような呼びかけを考えましょう。

STEP
アクセス~問い合わせ・資料請求

商品やサービスを紹介するページを見てもらって「これはいい!」「もっと知りたい!」となれば、ポチってくれます。契約が必要な商品やサービスなら問い合わせや資料請求といったアクションを起こしてくれます。ユーザーへのアクションは「よかったらお声がけください」ではなく、「今すぐ問い合わせ」のように明確なものにしましょう。書き方で反応は大きく変わります。

STEP
アポ取り~商談

問い合わせの対応時や資料を見てもらった後に、相手の検討度合いを測るために「どんな感じですか?」とアプローチします。相手がより詳細な情報を求めている場合は商談を設定します。
MAなどのシステムを導入している会社だと、資料をダウンロードしてから1時間くらいで電話がくることが多いです。
いや、まだ読み終わってないんだけど…なんてこともよくあります。

STEP
商談~契約

商談時は相手の課題を中心に確認して、最適な解決方法を提案します。コトウリの場合は「役に立つアドバイザー」として認識してもらえればいいので、サービス内容については触れずに、情報提供で終わる場合もあります。

こうやって段階を分けると、1件の商談がいかに大切なものかが分かります。

アプローチする側の対応によって取りこぼすこともあれば、お客さんのBANT要件(予算、決定権、必要性、時期)によって直近の契約がこぼれてしまう場合もあります。

認知~契約の過程で次に進んだ平均確率を計算して逆算すれば、契約に必要なアクセス数が分かります。
業種によってクリック単価や問い合わせ確率などは大きく変わりますが…

例えば、

  • 商談から契約になる確率は20%
  • 問い合わせから商談になる確率は20%
  • アクセスから問い合わせ(資料請求)になる確率は1%
  • 主要キーワードの平均価格100円/1クリック

といった条件で1件の契約を取るために必要なアクセス数獲得するためのコストはいくらでしょうか。

1件の契約を取るために必要なアクセス数と獲得するためのコスト

実際のアクセス数を見ると検索エンジン経由(Organic Search)、ブックマックやQRコードなどからのアクセス(Direct)、他ブログなどからの紹介(Refrral)もあれば広告やSNSからのアクセスもあるのですが、アクセス経路を分散させるとややこしくなるので、すべてWeb広告で集客したと仮定します。

1件の契約

5件の商談があれば可能(1件÷20%)

5件の商談

25件の商談があれば可能(5件÷20%)

25件の問い合わせ

2,500件のアクセスがあれば可能(25件÷1%)

2,500件のアクセス

25万円があれば可能(2,500クリック×100円)

という計算になります。

1件の契約から生まれるLTV(顧客が生み出す価値)が25万以上なら黒字、広告費を増やせば増やすほど成長が見込めます。
LTVが25万未満なら赤字なので現状から見直しが必要(クリック単価を下げる、CVやアポ率、成約率を上げる、アクセスを広告以外で賄うなど)になります。

アクセスを集める手段についてはなんでもいいでのですが、1日あたり80人の新規ユーザーが来てくれれば、月に1件の新規契約が獲得できそうです。

冒頭で「1日100ユーザー、月間で3,000ユーザーを集めることを目標にしましょう」とお伝えしましたが、全体アクセスの内、8~9割程度が新規ユーザーであることが多いため、ひとまずは1日100ユーザーを目標にしていただいてます。

参考 すぐに使えるホームページのアクセス数を増やす13の方法

参考 ロングテールキーワードとは?選び方とロングテールSEOのやり方

アクセス数が足りてるのに問い合わせや資料請求が発生しない場合

月間で3,000ユーザーを超えているのに問い合わせや資料請求、商談や契約に結びつかないという相談もいただくことがあります。

この場合、サイトを分析させてもらうとアクセスを稼いでいるコンテンツから提供している商品・サービスを連想できない、あるいはコンテンツの流れとサービスがマッチしていないことが多いです。

例えば、会社ブログで社員の旅行について書いたとします。
公開した後、テレビで同じ観光地が紹介されて社員の書いた記事がバズった。
しかし、本業と全然関係ないため、問い合わせや資料請求は増えなかった。

自社の商品やサービス、強みなどと関係のないコンテンツなので、「そりゃそうだろ」と思うかもしれません。

ただ、「サービス紹介」などの共通CTAを使っているのに、日記などのコンテンツでも共通CTAを設置したままのサイトはよく見かけます。
設計した人と運用している人に認識の違いがあるとこういったミスマッチが起こるのでしょう。

じゃあ、自社の強みとマッチしたコンテンツなら大丈夫か?と聞かれると、強みを活かしたコンテンツでも問い合わせや資料請求が増えないケースもあります。

自社の強みとマッチしたコンテンツでも成果につながらないケース

「真面目に取り組んでるのにコンテンツマーケティングで成果が出ない」と相談をいただいて調べてみるとよくあるケースです。

例を挙げると

  • 大工さんが紹介する日曜大工(DIY)
  • 料理人が紹介する絶品レシピ
  • サイト制作会社が紹介するエンジニア向け、デザイナー向けの技術

のようなコンテンツです。

プロが解説しているので、専門性が高いコンテンツを作れます。
素人では気づかないプロの視点が盛り込めるため、見てくれた人の評価も高く、アクセスが取れる可能性は高いですが、集まったアクセスの量にしては問い合わせや資料請求は伸びないでしょう。

大工さんが欲しいのは、リフォームの依頼ですが、DIYについてのコンテンツは「自分で何とかしたい」と思っている人を集めることになりますし、料理人もレシピを公開すると、自炊をおすすめすることになります。

サイト制作会社も一緒ですね。
エンジニアやデザイナーが喜ぶ情報は、依頼してくれるお客さんのニーズからはズレています

「なぜこのキーワードを検索したのか?」「なぜ自分のページに訪れたのか?」というコンテンツに出会うまでのストーリー(ユーザーの文脈)と提供サービスとズレている(あるいは連想しにくい)場合、成果につながりにくい傾向があります。

成果につながりやすいコンテンツについての考え方

商品やサービスを中心にしたコンテンツの設計をしましょう。
より具体的な解決方法が商品やサービスで、商品やサービスを必要とする方はどういった悩みを抱くのか、そして悩みを解決するためにどういったキーワードを検索するのかを考えてコンテンツを作っていきます。

閲覧されたコンテンツと提供している商品・サービスの距離が問い合わせや資料請求の確率(CVR)やその後の商談確率、成約率を決めます。

つまり、提供している商品・サービスが想起・連想できるページのアクセス数を増やすことが重要になります。
「こちらもおすすめ」などのサイト内コンテンツを紹介することで見て欲しいページへの導線をつくり、期待する行動を起こしてもらえるCTAを設置します。

参考 会社のブログがすらすら書けてみんなにモテる構成案のつくりかた

では、サービスが想起できないコンテンツは無駄なのか?と思うかもしれませんが、短期的・直接的には影響は軽微ですが、無駄にはなりません。

集まったアクセスを有効活用する方法

取り扱ったテーマと提供サービスのジャンルやカテゴリが一致しているなら、その分野について役立つ情報が掲載されているWebサイトとしてドメインの評価が高まりますし、目的(CTA)を柔軟に変えればアクセスを有効活用することができるようになります。

コンテンツこれまでの目的(CTA)変更した目的(CTA)
大工さんが紹介する日曜大工(DIY)リフォームの依頼DIYの体験イベント
料理人が紹介する絶品レシピ店舗への来店オンライン料理教室
サイト制作会社が紹介するエンジニア向け、デザイナー向けの技術サイト制作やリニューアルの依頼エンジニア、デザイナーの採用やUGCによる知名度の向上

料理人以外は直接的な売上にはつながりませんが、「何を言うか」よりも「誰が言っているのか?」の方が重視されるようになってきているため、信頼感を高めたり、ユーザーから評価されるコンテンツの作成は「その道のプロ」と認識されるためにとても重要な下積みのひとつです。

経歴がモノを言うこともありますが、丁寧に積み上げたコンテンツは説得力と信頼性を生んでくれます。
権威なんてものはいつの間にか手に入るものです。
コツコツ作っていきましょう。

役に立つコンテンツが貯まれば副次的な効果も生まれる

コツコツ更新してコンテンツが貯まってくれば、メディア出演のお話をいただくこともありますし、体系的にまとまったコンテンツ群ならば出版のお誘いをいただくこともあります。
待っているだけではなく、プレスリリースなどでこちらから仕掛けることもできます。

以前お手伝いしていた洋菓子店は、ブログを更新している最中は2、3か月に1回程度のメディア出演依頼(地方局のTVなど)がありましたが、更新が止まるとパタっと依頼がなくなりました。
業務連絡以外で、最低でも月に1回くらいの頻度で更新しておくのがいいと思います。

戦略的にコンテンツを設計すること、内容を突き詰めることを意識して中長期的にコンテンツを作っていくことが大切です。
中途半端にやってしまうのが一番もったいない。
少し取り組んで結果が出ないから諦めるのではなく、ひとつひとつのカテゴリを丁寧に攻略していきましょう。

参考 コンテンツマーケティングとは?どこよりも簡単に解説しました

カテゴリを網羅したコンテンツはユーザーの役にも立ちますし、あなたのWebサイトの評価を高め、アクセス数を底上げしてくれます。
感謝のコメントや喜びの感想が届いたらものすごく嬉しいですよ。

私はもともと趣味でブログを始めて、SEOに興味を持ったらどっぷり浸かったという経緯があるので、個人的には問い合わせや資料請求が届いた時よりも記事にコメントがついたり、感想を送ってもらった時の方が嬉しかったりします。

この記事を読んで、「自分だったらどうなんだろう?」と思ったら、アドバイスします。
お気軽に声を掛けてください。

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