ウチの商品ってすごくいい商品なのに、なんで売れないんだろ・・・?
魅力が伝わっていないか、ライバルが多いからだろうね。
ホームページで売上を獲得したり、問い合わせをもらうためには、下記のような分析が重要です。
- 見つけてもらえるようにしているか(お客さんの使う言葉を使っているか)
- 自社の提供する商品・サービスがライバルと比べて優れているか?
- そもそも需要があるか(市場環境)
お客さんはあなたほど商品に詳しいわけではありません。
できる限りかんたんで一般的な言葉を使って見つけてもらえるようにした上で、ライバルとの違いが分かるような文章や写真、お客さんのレビューなどを見てもらえるようにしないといけません。
とは言っても、「この会社とどう違うのか?」と具体的な例を挙げてくれれば回答できても、「一般的な製品・サービスとどう違うのか?」と抽象的な例で言われると回答の難易度が一気に上がります。
アピールしたいお客さんの層が同じライバルとの比較軸をはっきりさせると、お客さんにとっても分かりやすくなります。
まずは客観的な情報を集めましょう。
紹介するサイトやツールを使えば簡単です。
なぜ調査する必要があるのか
評価はお客さんにしてもらうものだからです。
いいものを作っている自信があるのはいいことです。
しかし、評価の尺度はお客さんによってさまざまです。
- 業界内の直接競合で比較
- 価格帯で比較
- お客さんからの近さでで比較
- 買いやすさで比較
- 代替品との比較
など、作っている側が思いつかない観点で比較をされる場合もあります。
調査すれば、自社の価値に気づいたり再確認できるときもあります。また、自分が提供している製品・サービスの最大のライバルに気づくこともあります。
自社がどのようなポジションで攻めるべきなのか。どのような見せ方をするべきなのかがわかるのが最大のメリットです。
孫氏の兵法で最も有名な言葉として、「彼を知り己を知らば百戦にて危うからず」というものがあります。
これは、敵についても味方についても情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても敗れることはないということですが、インターネットの世界においては、
敵=競合となる商品・サービスを知り、
己=自社の商品・サービスの強みを知れば、
敗れることがない=成果を出すことができる
と言い換えることができます。
孫氏は「勝ち目がなかったら戦うな。」とも言ってます。
無理に戦ってもしんどいですからね。
経済戦争でも一緒です。
調査すると有効な3つの項目
また、戦争の場合は地形や天候などの環境も重要な要素になってきますが、インターネットの世界では、環境=市場ニーズとなります。
そのため、調査するのは、
1.競合を調べる
2.自社サイトを調べる
3.市場ニーズを調べる
という3点となります。
それぞれの工程を助けてくれるサイトやツールをそれぞれ紹介していきます。
1.競合を調べるサイトやツール
競合=同業ではなく、競合=ターゲットが同じ商品・サービスのことです。
地域の大工さんが、四大ゼネコンをと張り合っても意味がありません。
同様の商圏、価格帯、ブランドイメージを持つ商品・サービスに絞って調査しましょう。
地域ビジネスの場合は、サービス名+地域名(市区町村)または駅名で検索するのがおすすめ。
言わずと知れた日本トップシェアの検索エンジンです。
調べ方や検索する単語さえ知っていれば、大抵のことはなんとかなります。
お客さんの気持ちになってあなたのサービスを検索してみましょう。
工務店と打ち込んで、スペースを押すと大阪やハウスメーカーなどが複合ワードの候補に挙がっています。
検索結果から順番にクリックして自社の競合になり得るサイトをピックアップしていきます。
競合サイトをピックアップ
サイトを集める際は、まず右クリックして「新しいタブで開く」を選択して左クリックすると、検索結果にいちいち戻る必要がなくなるので効率的です。
自社と商圏が一緒で検索順位が上位の競合サイト全てをピックアップ。
この際に大切なのは、「競合サイトは自社よりもPRの仕方が優れている」と素直に認めて、競合サイトの良い部分はどの部分なのかをリストアップすること。
実情を知っているため、評価が辛口になったりする事が多々ありますが、そういった事は帰りの居酒屋でやりましょう。
検索ワードはどうすればいい?
検索する内容は業種、商品・サービスの一般名、悩み、地域などを挙げて、それらを組み合わせて検索するのが効果的です。
例
業種:工務店
成果物:分譲、新築、リフォーム、マンション、一戸建て、自然素材など
悩み:安い、快適、断熱、気密性、日当たりなど
地域:大阪、北区など
悩みについては、自社商品・サービスが解決できる内容で調べましょう。
競合サイトのリストアップができたら、そのURLを元にWebサービスを使用して客観的な数値を掴みます。
Similarweb
アクセス数、流入元など、競合サイトの数字をある程度教えてくれるサイトです。
アクセス数は正確でないことの方が多いので、傾向をつかむ程度と思って下さい。
自社サイトのURLを打ち込んで出てきた数値をGoogle Analyticsで出てきた数値を比べてみると、どのくらいズレてるかが分かると思います。
あのサイトはSNSからの流入が多いから、どういったことをしているのか調べてみよう、といった次に調べるネタを拾う感覚で使っていきましょう。
2.自社サイトを調べる
次は己を知る番です。
自社サイトがお客さんに見つけてもらえる状態になっているのか、来てくれたお客さんが使いやすいサイトになっているのかなどを調べましょう。
SEOチェキ
SEOチェキ!は、サイト調査・検索順位チェックなど、SEOに役立つさまざまなツールを無料で提供してくれています。
URLの部分に自社サイトのURLを記入してチェックボタンをクリックすれば、検索順位、キーワード出現頻度、発リンク一覧、被リンク元のYahooカテゴリー登録、Whois情報、HTTPヘッダ情報などが一覧で表示されます。
GRC
攻略キーワードが複数あって、継続的に検索結果の順位を追いかけたい時に使うツールです。
サイトごとに攻略キーワードを設定すると、Google、Yahoo、Bingの検索結果順位が表示されます。
下には選択したキーワードの順位の推移がグラフと票でされます。
- 設定した日から検索結果を取得する
- デスクトップ版はPCを立ち上げないと検索結果を取得しない
といった2点ちょっと面倒ですが、慣れれば大丈夫。
設定したらあとは立ち上げれば勝手に取得してくれます。
SEOチェキなどでいちいち調べることを思えば、年間10,000円程度は安いものです。
PageSpeed Insights
PageSpeed InsightsはGoogleが提供しているツールの一つで、サイトの表示速度の判定と、構造的な部分を評価してくれます。
使い方はURLを入力して右側の分析ボタンをクリック。
モバイルページ、PCページそれぞれのサイトへの評価を100点満点で採点してくれます。
改善点も教えてくれるので、サイトを改善するときに使えるツールです。
3.市場ニーズを調べる
競合サイトの状況、自社サイトの状況を知った後は、市場環境を知る番です。
自分の業界に関連しているキーワード候補や検索ボリュームを知ることで取り組む価値がある効果的な施策が分かります。
キーワード候補を調べるWebサービスと月間の検索ボリュームを調べるWebサービスを2つずつ紹介します。
OMUSUBI
OMUSUBIはキーワードを調べるとマインドマップ形式で候補を表示してくれるWebサービスです。
初心者だったり、候補がたくさんあると目移りしてしまうような方はOMUSUBIがおすすめです。
工務店を中心に、坪単価、選び方、英語など、候補によって検索した人が何を知りたいのかが分かります。
工務店を営んでいるなら、「工務店 英語」を知りたい人のお手伝いはできなくても、「工務店 選び方」「工務店 デメリット」で調べている人の役には立てそうですよね。
データのダウンロードはできないので、必要な情報をメモ帳かエクセルなどに書き出します。
まとめて候補を抽出したい、複数の候補を調べたい方はラッコキーワードがおすすめです。
ラッコキーワード(旧サイト名goodkeyword)
ラッコキーワードはインターネットインフラの提供や、サイトやドメインの売買や取次をしているラッコ株式会社が運営しているSEOツールです。
OMUSUBIのようなマインドマップ形式ではなく、リストを取得できますし、ダウンロードもできます。
ある対象についてユーザーが検索している関連ワードを知る事ができます。
「工務店」で調べると。
全キーワードコピーをしたり、候補の結果をCSVでダウンロードできます。
検索上位の見出しを抽出したり、共起語、類語なども確認できるので、しっかりと取り組みたいなら必須ツールです。
登録なしでも一日5つのキーワードを調べることができますが、無料登録(メールアドレスのみ必要)しておくと制限がなくなるので、登録しておくことをおすすめします。
aramakijyake.jp
aramakijyakeは北海道にある会社が提供しているWebツールです。
攻略したいキーワードを入力すると、検索ボリュームと検索順位がトップ10に入った時の流入数の目安が分かります。
OMUSUBIで攻略したいキーワード候補を調べた時によく使います。
「おむすびには新巻鮭」ですね。
「工務店 大阪」で検索すると
「工務店 大阪」で検索1位を取るとGoogleから月間162件、Yahoo! JAPANから41件、計200件の訪問者が獲得できる見込みということです。
2語ワードなら表示されますが、3語ワードなど検索ボリュームが少ないキーワードになると
「データが見つかりませんでした」となります。
まとめて調べることができないので、攻略キーワードの候補が複数ある段階ではなく、「今週はこのキーワードを攻略しよう」と思った時の確認に使うツールです。
複数の候補をのキーワードボリュームをまとめて調べたい時はGoogle広告のキーワードプランナーを利用します。
Googleキーワードプランナー
Google広告はキーワードのオークションをします。
キーワードプランナーは、どのキーワードへ入札するのかの助けになるツールです。
検索意図へ応えるという点でインターネット広告とSEOは共通している部分が多いので非常に役立ちます。
ラッコキーワードで調べたキーワード候補の検索ボリュームや広告を出した時の1クリックあたりの費用、広告を出した際の競合の数が分かります。
ラッコキーワードで調べた候補をコピペして「開始する」をクリック。
このままだとちょっと見にくいので、調べた結果をCSVでダウンロードするか、Googleスプレッドシートで加工して使いましょう。
過去のプラン指標にある「CSV」をクリックしましょう。
戦略を立てよう
9つのWebサービスをご紹介しました。
知らなかった、知ってたけど使ったことがなかった、使い方がイメージできたなら幸いです。
市場環境を知り、競合を知り、自社を知ったなら、あなたのウェブ戦略を立てましょう。
コトウリはインバウンドマーケティングをおすすめしています。
Webサイトを中心に集客するなら、競合サイトの良い部分を参考にした上で、ユーザービリティを高め(使い勝手を良く)ます。
未来のお客さんが何を知りたいのか、なんで知りたいのか、といった検索意図を理解して本音に応えるサイトを構築します。
「自分でやるよりも手軽で高品質な方法」を提案するイメージですね。集客はコラムで、刈り取りはランディングページでやるのがいいでしょう。
次に自社サイトのコンテンツを増やして、集客力を付けます。
SNSを始めたり、Youtubeに動画をアップすれば、お客さんとの接点が増えてアクセスが増えるでしょう。
お客さんとの接点は多い方が好ましいものの、予算も時間も人員も限られています。戦略的に優先順位をつけましょう。
戦略を決定するには自社商品・サービスの強みと弱みを知って、適切なターゲットと実現可能な目標を決めること、実行に適したコミュニケーションプランを作成することが近道になります。
戦略をつくるのに役立つ記事もあります。