ホームページは公開した後どのように使うのかによって「ちょうどいい」が変わります。よくあるご相談を元に、どういったホームページを作ればいいのかをご紹介します。
本記事との出会いがあなたにとって「ちょうどいいホームページ」のヒントになれば幸いです。
ホームページの新規制作でご相談いただくケースですと、下記の3パターンが大半です。
- 名刺交換した人に見てもらうホームページ
- 見た人が納得する・説得できるホームページ
- インターネットから集客して見込み客をつくるホームページ
1,2の主な集客経路はリアル。3はインターネットからの集客がメインになります。もし、1や2のタイプでインターネットから集客しようと思ったら、Web広告を使うのがいいでしょう。
ここからは1~3について順番に見ていきましょう。
1.名刺交換した人に見てもらうホームページ
事業の立ち上げやテコ入れをしようと思ったら、最初にやるのは人脈づくりです。商工会議所やコミュニティなどで開催している交流会やイベントなどに参加する機会があると思います。
私は職業柄、名刺交換した方のホームページは必ず見ます。しかし、一般の方だと下記のようなパターンが考えられます。
- 軽くお話してみて、惹かれるものがあればホームページを見る(興味本位)。
- 何らかの商品やサービスが必要になった時に名刺を探して、連絡を取る前にホームページを見る(比較検討)。
- ちょうど探していたタイミングで名刺交換。お願いしても大丈夫かホームページで確認(導入可否)。
興味本位、比較検討、導入可否といったそれぞれで行動は異なります。
興味本位でホームページを見た場合
何となく見ているので、リアクションは淡白です。
- 「実はすごい人(会社)なんだ。何かあったらお願いしようかな。」
- 「へー。」
- 「ちょっとよく分からない。」
相手の印象を強くできるかがポイントです。経歴や実績などが掲載できているといいですね。
比較検討でホームページを見た場合
名刺交換した相手が上司や知人から「こんな人知らない?」と相談を受けた時に「そう言えば…」と名刺をより分けてホームページに来てくれます。それほど真剣ではないものの、具体的な話になる可能性はあります。
- 「重要候補のひとつにピックアップ。」
- 「保留。数合わせに入れておいてもいいかも。」
- 「ナシですね。」
相手の求める情報が掲載されているかがポイントです。サービスの詳細、料金表や取引の流れなどがあるといいでしょう。
導入可否の段階でホームページを見た場合
「いい人いないかなー」と人材を探しに来ていた人は、名刺交換後にホームページに来てくれます。口頭で話した段階でもある程度の手ごたえはあるでしょう。こういった方は「いい方ならばお願いしたい」と思っています。
- 「この人(会社)で間違いない!お願いしよう。」
- 「微妙…保留かな。」
- 「気のせいだった。」
ホームページで見るのは「自分の期待に応えてくれそうかどうか」「言ってたことと書いてることに矛盾がないか」などです。元々お願いしたい気持ちがあって、それが間違いないかを確認しにきています。
だから、お付き合いしたいと思うか、共感できる考え方を持っているか、一貫した行動をしているかなどがポイントです。経営理念やビジョンを掲げ、小まめに更新しているのがいいでしょう。
もちろん、参加した会の性格や集まってくる人のタイプによって割合は異なります。しかし、わざわざホームページに来てくれる人は、何らかの興味は抱いてくださっていていることは間違いありません。
名刺交換した人に見てもらうホームページのページ数
ページ数は1~10ページ程度で、これからコンテンツを増やしていく「とりあえず」のホームページです。
このタイプの重要ポイントは下記3点です。
- 名刺や配布物、話した内容とホームページがマッチしているか。
- 来てほしい人を歓迎する内容になっているか。
- 自社のスタンスやイメージを示せているか。
言い換えるなら、(1)あなたの事業やスタイルに一貫性があるか、(2)接点になる部分がターゲットに最適化された内容になっているか、(3)デザインやメッセージが具現化されているかです。
2.見た人が納得する・説得できるホームページ
名刺交換した人に見てもらうホームページが「とりあえず」ならば、見た人が納得する・説得できるホームページは「しっかりした」ホームページです。
比較検討の人が重要候補のひとつにピックアップしてくれたり、導入可否の人がこの人で間違いない!とお願いしてくれるようなホームページに仕上げます。
取り扱い商品・サービスの情報が網羅できており、十分な情報を提供。お客さんの疑問や不安に答えるコンテンツも豊富に抱えているため、お願いしたい気持ちを高める構成にします。
見た人が納得する・説得できるホームページのページ数
ページ数は10~100ページ程度。取扱い商品・サービスの数によってページ数は変動します。来てくれた方のモチベーションを高めたり、十分な説得力を持たせるために用意します。
1、2の違いは、ページの充実度です。共通しているのは、あなたのことを知らない相手が来る割合は低いということです。
1、2の主な流入経路は「指名検索」です。指名検索とは会社名や商品・サービス名などの固有名詞での検索です。「コトウリ」のような屋号などは知っている方以外は調べません。
そもそも検索キーワード自体が頭の中にないため、名刺交換や展示会などのリアルな出会いや広告がきっかけになります。しかし、ホームページを作る目的は、販路開拓ですよね。インターネットから集客したいと思うのは当然です。
もし、あなたのことを知らない相手にもホームページにきてもらいたいならば、どうすればいいのか?
それが次の段階です。
3.インターネットから集客して見込み客をつくるホームページ
「ホームページがあれば、問い合わせがどんどんくる!」と思った時期もあったのではないでしょうか。もちろんホームページが育てば集客、接客、クロージングまでしてくれるようになります。
しかし、ホームページは作っただけでは集客はしてくれません。
なぜなら、指名検索(固有名詞)で集客するには知名度が必要ですし、一般検索(お悩みや用途などでの検索)にはたくさんのライバルがいるからです。指名検索に比べて一般検索には大きなボリュームがあります。
一般検索で選んでもらうには検索結果の上位に表示される必要があります。
検索結果の上位に表示されるには、検索者の疑問や期待に応えつつ、ライバルよりも優れたコンテンツを用意しないといけません。
ライバルの数は?
あなたの商品・サービスが解決できるお悩みやお困りごとで検索してみましょう。検索ボックスの下に表示された〇〇件があなたのライバルの数です。

一般的であればあるほどライバルは多く、ニッチであればあるほどライバルは少ないです。そのため、キーワード対策もできるだけライバルが少ない(弱い)ものを選びます。
優れたコンテンツとは?
タイトルに対して120%の満足を得られるコンテンツを作ることです。ユーザーは何らかの期待や疑問を持って検索をします。検索したユーザーが「この記事に出会えてよかった!」と思えるコンテンツを作りましょう。
たとえば、新しいお店(A店)がオープンして、「あの店ってどうなの?」と思っている人がいたとします。そんな状況で「A店に行ってみた。詳細レポート!」といったタイトルを見つけた時に抱く疑問は、下記のようなものがあるでしょう。
- お店の雰囲気は?
- 何人くらいで入れる?
- 誰と行くお店?
- どういう時に行くお店?
- 店員の接客は?
- どういうメニューがある?
- ボリュームは?
- 味は?
- 盛り付けは?(映える?)
- デザートはある?
- 価格帯は?
- 満足度は?
- また行きたいと思う?
「A店に行ってみた。詳細レポート!」が、上記の質問にすべて答えていれば、素晴らしいコンテンツ。ほとんど答えていなければ、品質の低いコンテンツとなります。文章だけではなくて、画像が豊富だとさらに満足度は高まるでしょう。
そのため、コンテンツの品質は検索した人の疑問をどのくらいクリアにできるか?といった基準で考えるのがいいでしょう。
そして、インターネットから集客しようと思ったら、あなたの見込客の疑問や期待に答えるコンテンツ、見込み客が「知りたい!」と思うコンテンツを作ればいいわけです。
- 失敗しない〇〇の解決法
- お金をかけずに〇〇を解決するには?
- 〇〇の根本的な原因は××!
インターネットから集客して見込み客をつくるホームページのページ数
BtoBなのかBtoCなのか、ターゲットをどこまで広げるかによってページ数は変わってきます。カテゴリごとに10~50件くらいのコンテンツが目安です。
BtoBで主体となる事業は数件、本業への問い合わせがほしい場合は、基準となるページ(サービスページなど)に加えて、50~300程度あれば網羅できると思います。
自分に合ったホームページを作って活用しよう
用途によって作り方やページ数は変わります。
- 名刺交換した人に見てもらうホームページ
- 見た人が納得する・説得されるホームページ
- インターネットから集客して見込み客をつくるホームページ
しかし、どういったホームページでも、お客さんとの関係性を作るためのツールであることを忘れないでください。服装と同様で、華美である必要はありませんが、最低限の身だしなみや清潔感は必要です。
わざわざホームページに来てくれる人は何らかの興味は抱いてくださっています。彼らはその時に抱いた印象が合っているかどうかの答え合わせにきています。合っていれば話が進みますし、間違っていればお別れです。
一貫性を持って世界観を表現しましょう。お客さんに喜んでもらえるコンテンツを作りましょう。ホームページは積み上げ型のメディアです。あなたの姿勢があなたに共感する人を惹きつけます。ぜひホームページを活用してください。
もし、コトウリがお役に立てることがあれば、お気軽にお声がけください。