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【マーケティングの基礎知識】企業環境分析に役立つ概念と分析手法

3C分析とポジショニング

企業環境分析は3Cと呼ばれる消費者(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)を分析して自社が攻めるべき領域を決める手法であることは、【マーケティングの基礎知識】新商品を開発するための6ステップでご紹介しました。

今回は、判断材料となる3Cを分析するために役立つ概念と分析方法についてご紹介します。
分析手法の説明の後には例を書いていますが、競合の有無や自社のリソースを無視して書いているので、あくまで例としてお考えください。

目次

消費者の領域を分析する

消費者分析は、これから何が起こっているか、また何が起ころうとしているかを整理して客観的にするものです。
消費者の中には、現在自社製品を利用している顧客将来的にニーズが発生して顧客となる次期消費者将来ニーズが消えて顧客ではなくなる時期非消費者の3つの段階があります。

この3つの段階をひとまとめにして生活者と呼びます。
生活者がどういった動きを取っているのか、また今後どのような動きを取るのかを予想するためにはマクロ分析(PEST分析)が有用です。

マクロ分析(PEST分析)

PEST分析とは、生活者に対して大きな影響を及ぼし、自社でコントロールできない外部環境と呼ばれるもの。
政治(Politics)、経済(Economics)、社会(Social)、技術(Technology)の4つの視点から環境変化を読み取るものです。

政治(Politics)

現行の法律や新たに制定される規制・税制など、生活に影響を及ぼす政府および関連団体の動きなどを着目し分析する。
分析後は、現行の法律によって生まれた現状と新たな法律などが及ぼす影響を想定して先回りする。

日本が本格的にデジタル化に乗り出すなら、プログラミング教育に加えて、デジタル活用を推進する施策が実施されるかもしれませんね。
もっとも、アナログおじいちゃんばかりなので、日本が政治主導でデジタルが大きく動く可能性は薄いです。
GAFAなどの外圧によって、対応せざるを得ない状況になる可能性は高いです。

経済(Economics)

景気動向、インフレ・デフレなどの物価変動、賃金・貯蓄率の変動などに着目し分析する。
分析後は、ニーズにあったものを提供する。

最近では「ちょっとした贅沢」としてプレミアム〇〇といった商品が増えましたよね。
格差社会の中で貯蓄できるかどうかは微妙だけど、ちょっとした贅沢なら…という心理に対してマッチした商品だと思います。
サブスクリプション(定額で使い放題サービス)で加入者を大量に集めて薄く広く取るか、少数に手厚いサポートをして高額をもらうかの二極化が今後も増えていくでしょう。

社会(Social)

新たな価値観、倫理観、道徳規範、生活に影響のある世論や流行、新たなライフスタイルの登場などに着目して分析する。
分析後は、ターゲットを絞ってニーズにあったものを提供する。

価値観が多様化しているため、ペルソナを明確に設定して賛否両論はあるものの熱狂的なファンを生む商品の方がヒットする傾向にあります。
メタボは悪だ!という風潮かつ健康ブームでスムージーやサプリメントが売れる傍らで、ドカ盛りの二郎系と呼ばれるラーメン店に行列ができるのですから。
また、デジタルコンテンツや動画サービスが主流になったせいで、行間を読む力がなくなってきているようです。
アニメや漫画でも「読者の想像に任せる」のではなく、1から10まで説明している作品が増えてきています。

技術(Technology)

生活に関する技術革新、生活での技術的なインフラ整備などに着目し分析する。
分析後は技術があるならば関連するニーズへの提供をする。

スマホが浸透したことでスマホケースが売れる、ソーシャルゲームで傾きかけた会社がV字回復をする、ソーシャルゲームの攻略情報を扱った本が出版されたりまとめサイトが広告収入を得る、Yotuberが動画を配信してタレントになるなど、10年前だとなかったような業種が生まれています。
それぞれの業界では独自の技術革新が起こっているので、アンテナを張ってトレンドを見逃さないようにしなければなりません。

また、消費者の動向を分析するためにはミクロ分析(GCS分析)が有用です。

ミクロ分析(GCS分析)

GCS分析とは、消費者が商品を利用する階層である、ジャンル(Genre)カテゴリー(Category)セグメント(Segment)の3つの頭文字を取ったものです。
階層を大きいところから小さいところまで見ていくことで、魅力的な市場の特定や同じジャンルの中でも他のカテゴリーやセグメントで消費者からの評価の高い商品などから開発テーマを引き出すことができます。

分析する内容は、ユーザーの流入・流出関心項目の変化利用場面の変化利用頻度・金額の増減などの変化に対して着目して分析します。

ジャンル(Genre)

ここで捉えるのは「市場」という枠組み。
計るのが面倒な場合はカテゴリーから始めることもよくあります。
例:移動手段、アルコール、情報機器全体など。

カテゴリー(Category)

市場を見た上で「業界」を見る。
例:自動車、ビール、スマートフォン・携帯電話など。

セグメント(Segment)

業界を見た後は「タイプ別」に見る。
例:車種別、ビール・発泡酒などのタイプ別、3大キャリアと格安スマホのプランなど。

マクロ分析で大きな流れを見て、ミクロ分析で具体的な兆候を見つけるという流れです。
兆候を見逃さず新商品開発をすれば早く成長できる可能性が高くなります。

ケーススタディ

車を例に取って考えてみましょう。

マクロ分析

  • 政治:排ガス規制、自動運転に対しての規制・法整備
  • 経済:二極化
  • 社会:若者の車離れ、価値観の多様化
  • 技術:自動運転

ミクロ分析

2009年と2017年の比較(乗用車・トラック・バスの合計)

  • 市場規模は13兆から20兆円の市場に拡大。
  • 国内の生産台数は約175万台増。
  • 国内の新車販売台数は約60万台増。
  • 輸入車の販売台数は15万台増。
  • 国内の総保有台数、輸出台数はゆるやかな増加。
  • 利用年数もゆるやかに増加しています。
  • 県別保有率は東京が44.5%、大阪が65.1%、神奈川72%。
  • 2017年販売車種のトップ5はノート(日産)、プリウス(トヨタ)、アクア(トヨタ)、フリード(ホンダ)、フィット(ホンダ)。

プリウスのようなハイブリッド車またはコンパクトカーと呼ばれるジャンルですね。

判断材料から可能性を推察

  • 輸出が増えている国の景気が上向きであるため伸びてる国に対してのビジネスの可能性
  • 利用年数が伸びているため新車販売のサイクルが伸び修理や車検関連が伸びる可能性
  • 国内の販売台数の伸び率よりも輸入車の伸び率の方が高いため、勝ち組向けの商品やサービスが発展する可能性
  • 都市圏での保有台数が少ないためカーシェアリングが伸びる可能性
  • 自動運転技術の発展と国交省の規制の関係

といったように数字から可能性を読み取ることができます。

世界全体では自動運転が一番伸びる要素だとは思いますが、国交省の規制と警察の切符ノルマから日本では発展しないような気がします。

競合の領域を分析する

競合は直接競合と間接競合に分かれます。
トヨタにとっての直接競合はホンダ、日産、スバルなどの自動車メーカー、間接競合は代替となる自転車メーカーやバイクメーカー、自転車やその他公共交通機関などになります。

分析する点は、経営資源、生産資源、販売活動の3点。

競合分析では、攻めるべき領域と避けるべき領域を探る事が目的です。
競合の弱みのある領域を攻め、競合の強みがある領域を避けることが肝要です。

競合企業の弱みをついて成功した企業には「アスクル」が有名です。

アスクル

「カウネット」「@office」これらのサイトはご存知でしょうか。

文房具業界最大手のコクヨが運営しているサイトなのですが、「アスクル」に比べて大きく認知度が低いかと思います。
これは、コクヨが既存の取引先である文房具店との付き合いを考え、大々的にネット通販ができなかった最大手がゆえの「弱み」を上手く突いてブランドイメージを固めた上手い例だと思います。

また、Webサイトを基準として競合調査をする場合は下記記事が参考になると思います。

競合調査はどのようにすればいい?調査に役立つサイト7選

自社の領域を分析する

自社の分析には競合を分析する時と同様に、経営資源・生産資源・販売活動の3つの点で分解して強みと弱みを分析します。
これは3つの点を経て利益に繋がるため、価値連鎖(バリューチェーン)と呼ばれます。

経営資源

経営能力、情報管理・調達能力、人事・労務管理能力(ヒト)、技術研究開発能力(モノ)、資金調達能力(カネ)などの支援活動に含まれる「リソース」と呼ばれる要素です。
デジタルを活用するなら内製なら制作、運用、分析に人的リソースが必要ですし、外注するにしても資金リソースや担当になる人的リソースを振り分けましょう。

生産資源

購買・物流→製造→出荷・物流といったオペレーション。
どういった仕入れができるか、工場の生産能力はどうか、商品の供給は問題なくできるかなど。

いくらお客さんを捕まえたとしても、生産能力を上回る受注は会社にとって負担になってしまいます。
状況に合わせた集客のコントロールが必要です。

販売活動

販売、サービスといったオペレーション。
サービス財であれば生産や販売ではなく、準備などのバックステージと接客などのフロントステージで区分けされます。
販売チャネルは豊富か、アフターサービスはどうかなど。

ホームページやネットショップ、SNSといった顧客との接点(タッチポイント)を持つことで販売チャネルを広げることもできます。

これらの観点から分析して導き出した自社の強みは、「新商品で活用したい」企業資産といえます。
また、現状活かせる強みがなかったとしても、将来のゴールを見据えた経営ビジョンを組み合わせて将来的に強みとなる新商品を開発していくのが良い判断となります。

攻める領域を決定する

3Cを分析することで、自社の業界でどういった流れが起こり、競合の苦手な領域が分かり、自社の強みが分かりました。
これらを元に攻める領域、新商品開発をする領域を決定します。

ぶっちゃけ「勝てるフィールドを見つける」作業ってことですね。

新商品開発をするべき領域=「消費者が求めている領域」×「競合が入りにくい領域」×「自社が得意な領域」

また、ここまでに分析した情報によって、SWOT分析も可能となります。

SWOT分析とは、外部環境と内部環境をStrengths (自社の強み)、Weaknesses(自社の弱み )、Opportunities (ビジネスの機会)、Threats (経営における脅威)といった4つのカテゴリーに分類し、経営資源(ヒト・モノ・カネ)をどこに振り分けるのが最も効率が良いかを判断するための方法の一つです。

3C分析とは切り口が違うので違った判断ができることもあります。
自社を競合と一緒に振り分けて競合の脅威となるステージで新商品開発をするのも良い手法です。

下記記事で詳しく紹介していますので、ご興味のある方はご参考ください。

SWOT分析とは?基礎知識と実用するためのコツ

3C分析とポジショニング

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この記事を書いた人

愛媛県新居浜市出身。大阪在住。Web業界10年目に突入した元ディレクター。Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)、Google広告の認定資格保持、Googleデジタルワークショップ修了。専門スキル:コピーライティング、DRM。このサイトの運営責任者で、現在は中小企業やスモールビジネスのデジタルマーケティングをサポートしています。最近は完全自動化に向けて取り組み中。B級グルメ、スーパー銭湯、焼鳥が好き。Webマーケティングやインターネット活用についての記事を更新しています。

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