4月に読んだ本は4冊、聞いた本は8冊でした。今回から紹介文だけではなく、自分なりのまとめも掲載するようにしています。先月のコラムでは格納していましたが、今回からはそのまま出すようにしました。ネタバレが嫌な方は読み飛ばしてくださいね。
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4月に読んだ本
今月はセミナーに参加した時にポチった本や、研究会に参加した影響で購入した書籍など、リアルの行動がきっかけで興味を持った書籍が中心でした。
おいしいから売れるのではない売れているのがおいしい料理だ

サイゼリアの創業者である正垣泰彦さんの著書。事例を学ぶために、経営者の自伝を読めという言葉に影響を受けて購入しました。
「よいモノは売れる」という考え方は、自分を中心に世界が回っていると考える天動説であり、易きに流れる思考法だ。自分にとって都合よく世界を見るのではなく、ものごとをありのままに見るように努力しないといけない。
と自戒しています。
全メニューを7割引きにして、あまりにも薄利だから、多売するために店を1,000軒まで増やそう!とするという創業期のとんでもストーリーから、数字に基づいた再現性のある取り組みまで紹介してくれています。理系経営者らしく科学的な取り組みをしておられるので、参考になる方も多いのではないでしょうか。
内容のまとめと個人的な感想
料理の品質と店の用途が合っていれば「おいしい」、合っていなければ「まずい」と感じる。
飲食だけに留まらず、あらゆる業界に通じるお話だと思いました。Webサイトを作るにしても、生成AIに作ってもらうのか、STUDIOのようなノーコードで作るのか、ワードプレスでオリジナルテーマを作るのでは費用が大きく変わってくる。
食事の話でたとえるならば、カップラーメンにするのか、半調理されたクックドゥーにするのか、骨を煮込んで麺を打つのかくらい違ってきます。結局はクライアントの用途に合っているかどうかなんですよね。時間がないなら、間に合わせでも納得するし、ハレの日であれば腰を据えて取り組めばいい。
問題は「デザインがこうあるべきだ」という原理主義者と「デザインはこの程度でいいんだよ」というニューウェーブの争い。牛丼屋と鉄板焼きの店主はどちらも牛を扱っているけど、必要な品質や仕込みにかける情熱は違うでしょう。議論が成り立たないことに早めに気づいて、議論をしないほうが時間を有効に使えていいですよね。
繁盛店と同じ食材を使いたいならば、繁盛店に食べに行って仕入れ先を聞けばいい
目からウロコが落ちた一文。単純だけど教えを乞うって大事ですよね。「どうやって新規客開拓したの?」と聞いても「よっしゃマネしたろ!」とならないから、別に教えたところでどうということはないわけか…
コスト削減はムダを減らすのではなく支出額を決めて、それ以上は使わないように努力する
こちらも目からウロコが落ちた一文。売上についてのノルマは課さないものの、営業利益については10%を維持しろってんだから恐れ入る。固定費になりがちな人件費をうまくコントロールして変動費にする工夫は「すげー」と思いました。
問題を考えるときは、〇〇が問題だと考えるのではなく、なぜそれを自分は問題と考えるのか
なるほどーと思いました。「画像にaltが入っていない」という事実を提示しても前提知識がない人にとっては嫌なやつと認識されるだけですが、「画像にaltが入っていないと薄っぺらいコンテンツとして認識されてしまいもったいない」と理由を言ったほうが、問題についての共有は進みますもんね。どっちのほうが前に進むのかを考えれば、なぜ問題と考えるのかを伝えたほうがよっぽど建設的だと思います。
QCDに環境と安全を加えたQCDESという基準
サイゼリアではQESを重視しており、品質と環境と安全に関しての投資はOK、コストや納期については合理的な基準がないと投資はNGというのが面白かったです。何を大切にするのかという基準をしっかり持つのは大切だと感じました。
利益が出ないというのは社会への貢献が不十分であるから
社会へ貢献していればお客はくる。正垣さんの強烈な成功体験が信念にまで昇華した感じなのでしょうね。
経営理念は従業員という同志を集めるための旗だ。だから絶対に文章にまとめて多くの人に示せるようにしなければ優秀な人材は集まらない。
同志を集める旗というのがいいですよね。共感した人が集まって、組織になって、だんだんできることが大きくなっていく。企業の「らしさ」を言語化するのを生業にするのは、とても意義深いことだと思いますし、自社の経営理念を磨き上げようと感じました。
小さな会社儲けのルール

大阪商工会議所のセミナーを受けた際のテーマがランチェスター経営で、著名なコンサルタントとして竹田陽一さんが紹介されたため書籍を購入しました。帯にある「永遠のバイブル」という言葉通り、今でも十分に通用する手法が掲載されている良書です。特に営業や販路開拓に困っている方にとっては役に立つ本です。
内容のまとめと個人的な感想
ランチェスター戦略はもともと戦争の分析から出てきた理論です。①射程が短い武器で戦う場合は兵力差に差があっても損害は同等である。②射程が長い武器で離れて戦う場合は、兵力差の2乗の力関係になり、弱者の損害は甚大になる。というものです。
たとえば、A国10人対B国6人で戦う場合、①だとA国B国共に6人ずつの損失を出してA国の勝利、②だとA国は2名の犠牲でB国を全滅させることができます。
弱者は「離れて戦ってはいけない」という教訓をくれます。弱者というのは、市場シェア1位以外を指します。ほぼすべての企業は弱者ですね。弱者の戦略は「近接線」なので、地域やターゲット、用途や市場を限定して戦おうという戦略になります。
競争相手に勝とうと思ったらシンプルだと結論付けます。
1.競争相手以上に、お客から好かれ
2.競争相手以上に、お客から気に入られ
3.競争相手以上に、お客に忘れられないようにする
当たり前だろと思うかもしれないけど、これを意識的に行っている人なんてそうそういないのではないでしょうか。
そのために提案しているのは「ハガキを出す」「チラシをピンポンを押して手配りで渡す」など非常にシンプルなものです。ただ、実践できる人はめちゃくちゃレアでしょうね。「御礼はがき」ですら、2016年当時で3%だったそうです。10年経った現在は郵便料金も値上げされましたし、1%未満でも不思議はありません。メールやチャットですら送ってないのではないでしょうか。
「大抵の経営者は悩むだけで行動しない。だからハガキを出すだけで100社中3位以内に入れる。」と書いてありました。私も新入社員の時はお礼状を書いてたなーと思い出しました。最近はお礼メールもほとんどやってない…。自分の行動を改める必要があると感じました。
ファンベースなひとたち

佐藤尚之さんが提唱するファンベースを実践した企業の事例が紹介されている書籍。読売巨人軍、カゴメ、レタスクラブ、ネスカフェアンバサダー、mineo、ユーグレナ、ADDress、イケウチオーガニック、スープストックトーキョー、里山十帖という有名企業からカンブリア宮殿などで観たことがある企業がずらっと並びます。
冒頭は漫画で取り組みのポイントを、その後にインタビュー形式で文章が掲載されている構成のため非常に読みやすく面白かったです。昨年の4月に読んだファンベース、先月に読んだAIに選ばれ、ファンに愛されるという著書の間に出版されて積読になっていた本です。
内容のまとめと個人的な感想
ファンを中心になぜ選んでくれているのかを考え、ファンにもっと喜んでもらえるようになろう。そのためにファンをえこひいきしようというのが基本的な考え方です。
そのためにはファンが好きでいてくれているイイトコロを伸ばし、機能価値に情緒価値を加えて、支持基盤を固めていくという3つのポイントがあります。なぜなら、顧客の上位20%が売上の80%を占めているから(パレートの法則)。だからファンを大切にするのがよいと展開されます。
機能価値を提供している製品やサービスのイイトコロや情緒価値は経営理念や組織風土から生み出されています。「なぜ、このブランドが好きなのか?」を掘り下げていくと機能価値とは別の理由が出てきますよね。
便益に満足しており、かつ「〇〇していて好き」だから応援したくなるわけです。〇〇に入るのはものづくりへの姿勢や、環境に対しての取り組みなど、理念や組織風土に基づいたイイトコロですよね。
ビジネスモデル自体は簡単に真似されるけど、情緒価値が守ってくれる
というのも印象的でした。ネスカフェアンバサダーの事例でも「コピーされないために情緒的な側面が必要と考えていた」という文言がありました。
情緒的な側面を作るための共通点として、「ファンを感情のある人間として向き合う」「一緒につくる余白をつくる」という2点がありました。機能的価値と社会的価値は考えておいて、情緒的価値はファンと一緒に作っていくくらいがちょうどいいのかもしれません。
カンブリア宮殿でP&Gジャパンの社長が、「Customer is BOSS」というモットーを掲げて、「年間で数十万人の生活者に会って調査している」と話していました。匿名での消費者調査をしているシーンが流れていました。言葉にできていないけど、不満を感じている点をくみ取るためにやっているのでしょう。
マーケティング部だけでなく、研究開発部門の方がインタビューするなど、全部署でファンベースを体現できているのはすごいと思いました。
ファンの指示を高める3つのアプローチ
共感を強くする
ファンの言葉を傾聴し、フォーカスする
ファンであることに自信を持ってもらう
ファンを喜ばせる。新規顧客より優先する愛着を強くする
商品にストーリーやドラマをまとわせる
ファンとの接点を大切にし、改善する
ファンが参加できる場を増やし、活気づける信頼を強くする
それは誠実なやり方か、自分に問いかける
本業を細部まで見せ、丁寧に紹介する
社員の信頼を大切にし、「最強のファン」にする
上記の内容は、コンテンツ作成や情報発信の中核部分だと思います。現在ご支援していることですね。次に紹介する知的資産経営に通じる部分があります。
“流れ”の整理だけで会社がよくなる魔法の手順

今年になって入会した知的資産経営研究会の元代表、故森下勉さんの著書です。まずは事例からはじまり、流れについての考え方を紹介、その後はええとこ活用経営®やBEN’sメソッド®、ローカルベンチマークなどの診断ツールの使い方を紹介してくれています。
内容のまとめと個人的な感想
経営診断には様々な手法があります。知的資産経営というアプローチは、自分のやってきた企業支援と近しい性格があったので、大変参考になりました。書籍というよりはテキストに近いため、これからも継続して読むことになると思います。
入口となるローカルベンチマークを例に挙げます。業務フローや商流から競合との違いを見つけ、「なぜ自社が選ばれているのか?」「自社が提供している価値は何なのか?」を言語化する。さらに経営者、事業、取り巻く環境・関係者、内部管理体制といった4つの視点で抜け漏れをなくして、これからの目標と現状のギャップを見つけて、「何をするべきか」というアクションプランを考える。素晴らしいツールですね。個別記事でまとめる予定です。
BEM’sメソッド®では定性的な知的資産を利益貢献効果と模倣可能性で定量的に表現しているのが素晴らしいと感じました。知識を入れるだけでは身に付かないので、実践しながら何度も学ぼうと思います。
新商品・新サービス開発にも活かせます。提供価値から製品・サービスを考え、実現するための仕組みを考え、取り組みや活動を考える。そして、理念・ビジョンや方針に沿ったものかどうかを考える。
知的資産経営とは?
知的資産経営とは、無形資産を競争力の源泉に据える経営手法です。
建物や設備など「目に見える資産」だけで競争しているわけではありませんよね。素晴らしい製品を作り上げようと思ったら、技術が必要ですし、技術を提供しているのはベテランや職人集団、あるいは外部のパートナーが必要です。そして、外部のパートナーが協力してくれるのは会社、あるいは良好な関係を作っている人がいるはずです。
そして、これらの内部にある資産(人、組織・技術、情報、風土、理念など)や外部との関係は財務情報に出てきません。だから、「目に見えない資産」を知的資産と定義して、知的資産を元に経営していこうとなるわけです。
確かに、自分のパートナーを選ぶときも、建物が立派だからとか、財務状況がいいから取引しているわけではありません。気持ちいい人だから、信頼できる人だから取引していますし、確かな品質(組織・技術)やスムーズなやりとり(情報)ができるから取引が続いているわけです。
顧客はなりたい明日のために製品やサービスを購入し、利用してくれています。では、「顧客に提供している価値とは何なのか?」を考えようと思ったらどうすればいいのか、それはファンに尋ねるのが一番早いと思います。いい所や価値にフォーカスしている点など共通している部分が多く、ファンベースと知的資産経営の相性のよさを感じるんですよね。
4月に聞いた本
先月に続いて水滸伝にハマってます。2026本屋大賞を受賞したイン・ザ・メガチャーチや話題になったBUTTERもライブラリに追加したものの、まだ聴けてません。
密閉タイプのイヤホンと併用してカフスタイプを使っています。
カフスタイプの特徴を挙げると次の二つです。
- つけているストレスがない
- 環境音(外の音)が聞こえる
①つけているストレスがないというのは圧倒的なメリットです。密封タイプはつけていると結構なストレスですし、つけたまま何かを食べると気持ち悪い。カフスタイプは耳元にスピーカーがあるようなものなので、つけたまま飲食しても違和感はありません。
②環境音が聞こえるというのは状況によってメリットにもデメリットにもなります。両耳をつけても自転車に乗れるのはメリット、比較的静かな場所じゃないと環境音に負けるというのがデメリットですね。音楽を聞くのにはいいけど、朗読を聴いていると「うおー」となることがあります。「30秒戻る」のような操作は、スマホじゃないといけないのが面倒ですよね。
オーディブルを聴くという前提であれば、屋内利用や静かな公園などでの利用であればカフスタイプ、うるさい所にも行くようであれば密閉タイプが適していると思います。
水滸伝9~16








全19巻なのであと少し。本格的に戦争が始まったので、仲間づくりや人間ドラマは控えめになってきています。ただ、これまでの主要キャラクターがどんどんいなくなっていく中で「かっこいい死に方」を感じます。最後まで駆け抜けてしまいそうです。
ところで、1冊あたりの再生時間は9~10時間かかります。1.2倍速で聞いているため、1冊あたり約8時間。8巻聴いているので64時間。結構長くてびっくりしたのですが、1日にすると2時間ですからすき間時間はこのくらいあるかもしれませんね。
大阪中小企業診断士会に入会しました
中小企業診断士の組合には、大阪府中小企業診断士協会(通称:協会)と大阪中小企業診断士会(通称:士会)があります。協会には昨年の4月、士会は今年の4月に入会しました。
協会と士会の違いは企業内診断士とプロコンと言われていますが、副業の方もおられます。会員数は協会が1,500人くらい、士会が400人くらいです。協会の活動はある程度参加したつもりですが、士会はこれからです。しっかり活動して来年あたりに詳しい記事を書こうと思います。
メディアの運営も続いています
サイト名を「今日もごちそうさま」から「実録!茶色メシ」に改名しました。毎週日曜にお店を追加しています。3月は岡山グルメについて紹介しますよ。よかったらご覧ください。
読んでいただいてありがとうございました。

