ASPとはApplication Service Provider(アプリケーション・サービス・プロバイダ)の略で、インターネット経由でサービスを提供する事業者のことです。
コトウリの解説
ASPにはネットショップの開設や、メールマガジンの配信、アフィリエイト広告の取りまとめをしている事業者などが有名ですね。
ASPの特長
ASPを利用して対外的な働きかけをすることで売上を生む手伝いをするサービスが多いです。
通販したり、メルマガを送ったり、アフィリエイト広告を配信して収益を生んだりですね。
アフィリエイト広告のASPはキャッシュフローが別口なので持ち出しは発生しませんが、多くのASPサービスは初期費用や月額課金が必要になることが多いのも特長のひとつです。
ASPのメリット
安い、早い、手軽という3つがメリットです。
ASPは安い
初期費用や月額費用が必要にはなりますが、自社で開発するよりもはるかに安価に始めることができます。
自社で開発していると新しい機能を追加したくなったり、業界の波に乗るために再度開発が必要になります。
ASPだとサービスを提供している事業者が定期的にバージョンアップをしてくれるので、常に定額でサービスを受けることができます。
ASPは早い
開発済みかつテスト済みのサービスを手続き後、すぐに利用することができます。
ネットショップを持ちたいと思ってASPと契約した方は、デザインにこだわらないのであれば、1日もかからずに公開することもできます。
ネットショップを自社で開発する場合は、デザイン→コーディング→システム開発といった順番で制作します。
ASPを利用すればシステム開発の時間が必要なくなるため、公開までの時間を短縮することができます。
ASPを利用したとしてもデザインにこだわりたいなら、相応の時間がかかります。
ASPは手軽
インターネット環境さえあれば、いつでも誰でもどこでもサービスを提供することができます。
「会社にあるあのPCじゃないと操作できない」といったこともなくなるので、テレワークでも活用することができますね。
スマホでネットショップを運営することもできたりします。(※対応は事業者によって異なります。)
次はデメリットを見ていきましょう。
ASPのデメリット
機能が多い、セキュリティが事業者に依存する、インターネットがないと使えない、といった3つがデメリットです。
ほとんどメリットの裏返しですね。
ASPは機能が多い
ASPは定期的にバージョンアップを繰り返しています。
たくさんの機能があるのは嬉しいですが、規模によっては使わない機能や慣れていないことで使いこなせない機能もあったりします。
使わない機能があったとしても、利用料金は全ての機能が込みの料金になっています。
事業規模や担当者のスキルを踏まえて使いこなせる範囲のASP事業者を探すことが大切です。
ASPのセキュリティは事業者に依存する
ASPで利用したデーターはインターネットのクラウド上に保存されます。
サービス提供会社のセキュリティポリシーを確認したり、取り扱う情報の重要度を検討することが大切です。
ASPはインターネットがないと使えない
PCでもスマホでも操作ができるのがASPのメリットですが、速度制限が入った状態だと思うように操作はできません。
安定した通信速度が必要ですし、災害などでインターネット環境が使えなくなることもあります。
また、ASPサービス提供側で何らかの障害が発生すると、日常業務が滞ってしまう可能性も否定できません。
ASPと似たような言葉 API、SaaS
ASPについて調べていくと、似たような意味の言葉が出てきて混乱することもあります。
詳細は別記事で説明しますが、どういった違いがあるかを軽く掴んでおきましょう。
ASPと似たような言葉にAPI(Application Programming Interface、エーピーアイ、アプリケーション・プログラム・インターフェース)やSaaS(Software as a Service、サース、ソフトウェア・アズ・ア・サービス)といった言葉があります。
ASP、API、SaaSを比較
名称 | ASP | API | SaaS |
概要 | 事業者が提供するサービス | サービスとサービスをつなぐ | ソフトウェアサービス |
特長 | 外向きのものが多い | 埋め込まれている | 内向きなものが多い |
対価 | 月額課金が多い | 無料のものが多い | 無料から有料まである |
具体的なサービス名 | Shopify Makeshop アスメル A8.netなど | Google Map Instagramなど | Salesforce Evernote Dropbox chatworkなど |
全てインターネット環境を通じて提供されるものであること、外部のサービスを取り入れている点は共通しています。
厳密に覚えておく必要はありませんが、具体的なサービス名でそれぞれの特長が掴めていればOKです。