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オーディブルのおすすめに出てきたので聞いてみました。オーディブルには著者の書籍が入っていたので、色々聞いている最中です。
ビジネスコンサルタントの細谷功さんの著書です。思考の整理やアイデア発想、わかりやすい話をするための方法を構造的に理解できるようになった書籍です。すごく面白かった。
まず、具体は善で抽象は悪というような話ではないというところから始まります。抽象の最たるものは言葉と数字であり、話のピントを合わせるには具体と抽象を行き来する必要があると続きます。「なるほど」と膝を打つ表現が盛り込まれているので、耳で聞くより読んだほうがいいと思います。
最も大きな学び
抽象と具体について理解ができたのが最も大きかったです。
たとえば、相手の知識に合わせて言葉を使うとわかりやすいという点。私はWeb業界にいますが、他の業界の方に自己紹介する場合は「ホームページ屋です。」「ウェブ屋です」と伝えるのに対して、同じ業界にいる人であれば、「Webディレクターです。運用やコンテンツ作成が主業です。」と伝えます。パートナーとやり取りする場合は専門用語を使います。
やり取りする相手に合わせて言葉を変えるのは、相手が見えている世界の抽象度に合わせた方がコミュニケーションがうまくいくからです。もし、はじめましてのお客様に対してパートナーに使うような専門用語だらけの話をしたら、「横文字ばっかり並べやがって」となるでしょうし、パートナーに対して初心者向けの話をしたら「えらく冗長な表現をするね。どうしたの?」と言われるでしょう。
一般的な言葉は抽象度の高い(具体度の低い)言葉であり、専門用語は抽象度の低い(具体度の高い)言葉です。
また、主語の抽象度もわかりやすさには大きく影響してくるでしょう。地球、世界、日本、大阪、東大阪市の中小企業、東大阪市の従業員10人未満の企業経営者など、具体度が高まると、自分ごと感が高まっていきます。
アナロジー思考(類推思考)
また、「アナロジー(類推)思考」についても紹介してありました。異なる分野や事象の間に潜む共通点を見抜き、自分の課題に応用する思考法です。これもいい考え方だと思いました。共通点から「本質だけ」を抽出しているから、革新的なアイデアや解決策になりやすいです。
短絡的な考えだと、詭弁に使われたり、パクりにもなりがちな中で筆者は「構造やアイデアを借りてくる」という表現をしたのは秀逸だと思います。業界が遠いところから着想を得るのは非常に面白いと思いました。
工業製品に活用されるアナロジー
たとえば、500系新幹線の先頭形状はカワセミのくちばしを参考にして設計されたそうです。空気抵抗をなくすことで、騒音と使用電力を抑えることに成功しました。また、音もなく飛ぶフクロウの翼の断面形状を扇風機のファンに応用して、大風量なのに静かな扇風機を実現した。蚊の針に着目して痛くない注射器を作ったなどの話もあります。
自然界の生きものがもっている本質に着目して、工業製品へ応用したわけです。開発者が常々問題意識を持っていて、ふとした時に「これを応用すれば!」となったのでしょう。
類推思考はデザイナーもよく使っています。佐藤可士和のクリエイティブシンキングでも似た内容の記載がありました。自分の心が動いた(感じた)内容をタグ付けして覚えておいて、ご自身のプランニングに活かしているそうです。デザイン思考も本質を探すのが大きなテーマなので、共通する部分はかなりあると思います。
楽しい、嬉しい、親しみ、懐かしいと思った製品やサービス、体験を覚えておいて、アイデアの発想や新製品開発などに活かせないだろうか?と考えるのがよさそうです。新入社員の時に「遊ばないといいアイデアは出ないぞー」と上司から言われたのも、遊びから仕事につながるアイデアが手に入ると、経験からご存じだったのかもしれません。
新しい学びを得た時に、「ウチの業界で言ったら〇〇だ」と共通点を見つけると一気に理解度が深まります。無関係、あるいは苦手だと思っていた業界が、意外に近いなんてこともあったりするでしょう。
具体と抽象はオーディブルで聴けます。最初の30日は無料で体験できますから、試してみてもいいのでは?

